まさかあのお方がこんな近くにお住まいだったなんて
世界的に有名なあのお方がウチの近所に住んでました。
郵便箱
ペーパーレスが進んだこともあって、ここ数年郵便物の量が減っている。なのに私が住んでいるアパルトマンの郵便箱は約三十センチ四方もある大型。奥行きはもっとあるから、小型小包ならすっぽりと入る大きさだ。
それが五段もある。
郵便物が届く頻度が少ないから自分の郵便箱ですら毎日は見ない。ましてやまわりの郵便箱なんて興味すらなかった。
まさか、世界的に有名なあのお方が同じアパルトマンに住んでいたなんて!
気になる名前
ウチの郵便箱はちょうど視線の高さの段にある。入り口を入ってそのまま視線を上下させずに見つけられるので、左右隣の名前だけが視界に入る。だから上下にどんな名前の人がいるのか知らなかった。
先日郵便箱を確認した際、たくさん入っていた広告を取り出す時に指が滑って落としてしまった。と、同時に視線が下がる。
一旦床まで視線を落とした後に、何か気になるものを見た感覚が拭い去れなくて、落した広告の束を拾い上げながら下の段の郵便箱を見ていくと。。
い、いた!SIRIさん!
あらあら、こんなご近所に住んでいたの?
SIRIって何者?
ネットでチャッチャと調べてみると、ノルウェー語源で女性の名前らしいことが分かった。
だとすると、名前ってことで苗字ではないから、郵便箱に書かれることはあまりない?のかな?
でもマイケルだって、苗字の人もいれば名前の人もいる。だったらSIRIが名前であり、苗字であっても不自然ではない。
とすると。。。世の中にはSIRIさんって人が少なからず存在するってことになる。むむむ。街角のあちこちで「Hey! SIRI!」と呼ばれるのってどんな気持ちだろう。
「ヘイ!ミアシバ!」なんて呼ばれたら、私だったらいちいちドキドキしちゃって居心地が悪い。SIRIさんはどう思っているのかな?
ちなみに。。。
私は恥ずかしがり屋さんなので、スマホに向かって「Hey! SIRI!」と呼びかけるのに抵抗がある。そもそもHey!って言葉を日常でほとんど使わない。
「ハイ!シリ!」と呼びかけてみた。。。。。無返答。
「ねえ、シリ!」
「ちょっと、シリ!」
「あのぉ、シリ」
「シリさん?」
「ええっとぉ、シリ?」
全くの無反応。完無視された。。。
もしかしたら、Hey!がキーワードなのかもしれない。
「Hey!サリ!」。。。
やはり無視された。繊細なお方なのだ、きっと。
ウチのシリさん
ウチのスマホに入ってるシリさんは、ぶっきらぼうで投げやりな性格をしている。何を聞いてもネットのリンクを出してきて、「こちらでどうでしょう」とネット情報任せにし過ぎる傾向がある。しかも日本語のリンクが多くてフランスでは使い辛い。
そしてそれよりもっと気になるのが発音。ニース(Nice)のことをナイスって言っちゃうんだからお茶目さんなのかもしれないけれど。
フランスの地名や名称を英語読みしてからカタカナ読みにする手間なんかかけずに、ケイン・コスギみたいにそのままネイティブの発音で言ってくれた方が分かりやすいのに。
アルファベットは全て英語だと思い込んでいるのかな?この広い世の中でABCアルファベットを使っているのは英語だけじゃないって知らないのかな?せめて書かれている単語が何語か判断できないものかね?
で、気になったので聞いてみた。
「ヘイ!シリ!、フランス語話せる?」
すると秒で返事が返ってきた。
「もちろんです。そのために私がいるのですから」と。
オイっ!!