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コラム:フリック・バルセロナ vs コンパニ・バイエルン FOKUS Bundesliga!!! #25
Servus!!!
このテキストでは、個人的に注目する今季のバイエルンに関するトピックについて、簡単なコラム的に書きます。バイエルン好きな方、ぜひお付き合いください~。
1. フリック・バルセロナvsコンパニ・バイエルン
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10月24日、FCバイエルン・ミュンヘンがスペイン・カタルーニャ州の州都へと乗り込む。バイエルンファンにとって今季のFCバルセロナとの一戦が楽しみなのは、致し方ないだろう。2019/20シーズンにクラブに3冠をもたらしたハンジ・フリックが監督を務めることに加え、かつてのエースであるロベルト・レヴァンドフスキも健在なのだ。
バイエルンがヴァンサン・コンパニ監督のもとで、ペップ・グアルディオラの影響を色濃く受けた戦術を披露するのに対し、バルセロナはハンジ・フリック監督のもとで、縦志向の強いスタイルを見せている。互いが影響を与え合う戦術スタイルのぶつかり合いと考えても、非常に興味深い。
残念な点を挙げるなら、両クラブとも主力選手のコンディションに不安があるところだろう。バイエルンは先日のリーグ戦でアレクサンドル・パヴロヴィッチが負傷したことに加え、ジャマル・ムシアラも出場できるか不透明だ。バルセロナは守護神マルク=アンドレ・テア・シュテーゲンが今季絶望な状態なうえ、ラミン・ヤマルも状態が心配されている。
何にせよ、楽しみな試合であることに変わりはない。両者ともに1勝1敗の状態で迎えたチャンピオンズリーグ・リーグフェーズの第3試合。ホームのバルセロナが意地を見せるのか、はたまたチャンピオンズリーグでの対戦では6連勝中のバイエルンが再び勝利するのか、大いに注目したい。
2. ラファエル・ゲレイロの右サイドバック
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サイドバックは、大外に開いてボールをもらう性質上、左サイドには左利きの、右サイドには右利きの選手が起用されることが多い。もちろん、例外もある。右利きながら、左SBで起用されたバイエルンのレジェンドといえば、フィリップ・ラームだ。VfBシュツットガルトへのレンタル時代にフェリックス・マガトに起用されたことがきっかけだった。
欧州の各リーグで、右利きの左SBを見つけることができる。それに対し、左利きの右SBはほとんどいない。左利きの選手の総数が少ないうえ、多くの左利きの選手が、利き足のみでプレーすることを得意とするためだ。しかしヴァンサン・コンパニは、リーグ戦の第7節シュツットガルト戦で左利きのラファエル・ゲレイロを右SBで起用し、クラブを勝利に導いた。
ゲレイロを右SBで起用するシーンは、昨季も見られた。トーマス・トゥヘル前監督は、第19節、アウェーのアウクスブルク戦でゲレイロを右SBに配置したのだ。しかし、トゥヘルがゲレイロを「右ワイドでボール保持ができる右SB」として起用したのに対し、コンパニは彼をより中央に侵入させ、インサイドハーフのように振る舞う「偽SB」として起用した。
ゲレイロは右SBに見事に適応した。コンパニから、同じポジションを争うコンラート・ライマー以上の信頼を得ているのがわかる。ただこの事実は、バイエルンが右SBに抱える問題も浮き彫りにしている。サシャ・ボエイとヨシップ・スタニシッチがそろって負傷していることが残念でならない。好調なヨシュア・キミッヒは中盤で起用されるだろう。右SB問題は大きな課題だ。
3. 絶好調なマイケル・オリーセ
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6,000万ユーロとされる移籍金を支払い、今夏にバイエルンが獲得したマイケル・オリーセが躍動している。第3節のホルシュタイン・キール戦でブンデスリーガ初ゴールを挙げると、チャンピオンズリーグのリーグフェーズ初戦となったディナモ・ザグレブ戦で2ゴール、リーグ戦第4節のヴェルダー・ブレーメン戦では2ゴール2アシストを記録した。
オリーセの特徴は、足元の巧みな技術と機をみてスペースに侵入する感覚の両方を備える点にある。中央やワイドを問わず、ボールをコントロールして相手を抜き去ることができ、左足からの正確なキックで味方にアシストを供給する。対戦相手としては、非常に対応しにくいだろう。
昨季、バイヤー・レヴァークーゼンに12連覇を阻まれたバイエルンは、今シーズンのブンデスリーガで雪辱を期している。そんな現在のバイエルンにおいて、オリーセが重要なピースとなっていることは間違いない。2001年生まれのフランスの新星が、引き続きバイエルンで輝きを放つことに大いに期待したい。
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