Duffyのこと
私の髪は、レイヤーの入ったミディアムくらいの長さです。今朝なんとなくハーフアップにしてみたら何だかDuffyみたいな形になって、それで思い出したことがあるので記録します。(Duffyというのは、あのウェールズ出身のシンガーの方です。)
昨年トラウマケアのセラピーアンコールセッションの最終日、帰りがけのことでした。
臨床心理士の先生が、「ある女性歌手のことなんだけど」と話されたのが、結果的に贈る言葉的なものになったのは、後から思ったことです。
女性歌手の名前は明言しませんでしたが、先生によると、「ジョジョのエンディングテーマに選ばれた彼女の歌が気になって、YouTubeでやっぱり良いなあと聴いていたところ、コメント欄に『あんな事件がなければ……』と書いてあり、事件について調べたところ、薬を盛られた状態で誘拐され、長いこと監禁された後、逃げることができたもののトラウマにより表舞台から姿を消したが、10年の沈黙ののち、メディアでこの事件についてカミングアウトした、ということがわかった。」とのこと。
(私はテレビもアニメも見なければポップミュージックも聴かないので、全てが初耳でした。)
人の心は酷い経験からもこうやって蘇るみたいな文脈でしたが、正直言うと、どうせならもっと景気の良い話をしてくれないかなあ、と思ったものでした。
それでも興味が湧いたので帰ってから調べると、それがDuffyのことだとわかりました。私が欧州に住んでいたころ彼女はかなりの売れっ子だったので名前くらいは知っていましたが、その時初めてちゃんと聴いてみました。
例のエンディング曲Distant Dreamerは結果、励まされる曲となりまして、時々思い出しては聴いています。
よく作家の方が、自分が書いたものに励まされることがあると言います。私自身も、自分の過去に書いたつたない文章だったり、写真作品にそう感じることがあります。
Duffyも人生が難しい時、この歌が支えになったりしたんだろうか、と考えます。