「一年に1回か2回か使う道具たち」の島
同居人と仕事の話をしていたらついヒートアップしてしまい、結果「ごちゃごちゃ考えないようにまずは家の中のものを減らして、思考をシンプルにしよう」ということになった。
翌日、ちょうど読んでいた『ぼくたちは習慣で、できている』という本に下記のような一節があり、とてもタイムリーでなるほど!と思った。
この本では(まだ読み途中だけど)「才能は天から降ってくるモノではない。努力を習慣にして継続すれば後に才能が作られていく。」という前段から、「習慣を身につけるためのステップ」が実験データなどを交えながら語られている。「習慣とはほとんど考えずに行う行動」なので、習慣にするには意識の出番を減らす必要があるとのこと。
本の内容を踏まえると部屋を片付けることにとても前向きな気持ちになり、今は「意識の出番を減らす」ためにどうしたらいいか?を考えながら自分の部屋と向き合っている。
同居人にとって「部屋の片付け」というと、まず戦うべきは「服」だそうで、話をした翌日にはあの青いイケアバッグよりでかいフェスのクローク用バッグに手放す服をいっぱいに詰めていた。行動力すごい。
一方私がどうにかしたいのは、文房具やちょっとした工具、事務用品など総称できない「道具たち」だ。
これまで、「全てのペンは『ペンの島』に」「全ての“一年に1回か2回か使う道具”は『“一年に1回か2回使う道具”の島』に」まとめておくべきだと思っていた。
しかしそれだと、例えばペンを使うとき、
ノートに書き物をしたくなる
ペンの島に行く
ペンの群衆の中から、今使いたいたった一本のフリクションを探し出す
使う
島まで行って戻すのがめんどくさいのでその辺に置く
となる。
“適当なその辺”に解き放たれたペンは、必ずどこかへ旅立ってしまう。
実際、ないないと騒いでコンビニで買ったフリクションが、今朝片付けをしていたところ3本(計4本)見つかった。
どうせ家の中で使うノートは一冊しかないので、ノートとフリクション1本をセットで置いておけばいいのだ。そうすれば、ペンを手に取るまでの意識の出番はゼロになる。
この考えを徹底していくとミニマリストの部屋が完成できそうだけど、私は今自分が住んでいる、自分と同居人のものが所狭しと並べられた部屋が好きだ。
自分の推しのアクスタの横に、ポケモン好きな同居人のラプラスのぬいぐるみが並んでいるのを見るとなんとも幸せな気持ちになる。
推しのアクスタも、壁を埋めるように並べられた漫画も、彼らが引き出させる「意識の出番」は限りなく少ない。アクスタは目に入るだけで幸せな気持ちになってそれこそが彼の役割だし、漫画は読みたいと思ったら読みたい巻がすぐ手に取れるようになっている。
そう思ったら、自分が「手を加えるべき場所」と「このままでオッケーな場所」がはっきり分かるようになった。
ただ、「一年に1回か2回か使う道具たち」、お前らは厄介ポイントが多すぎる。
一年に1回とはいえ、いつ必要になるか予測ができない。しかも、必要になるのはだいたい緊急事態の時。
それぞれの姿形が違いすぎて、シンプルな箱や袋に入れておくと、なかでカオスを生み出し、そのなかからすら探し出せなくなる。
そもそも登場回数が少なすぎて「家にあったっけ?ないよね?買うか」となる
前述の全てを踏まえ、こいつらが住むべき島の条件は
全てのツールが平等に、1ステップで手に取れるようにする
それぞれの形に合う部屋を与え、カオスにさせない
しまってある状態でも存在をなんとなく確認できる
となった。勝手に追加した条件もある。
工具入れらしく、ほどよくダサいこと。とはいえ目に入っても不快じゃないくらいにはすっきりしたデザインであること
金属音が嫌なのでステンレスやスチール製じゃないこと
ワンハンドルで全体を持ち上げられること(床に近い場所に置く予定なので、毎回持ち上げることになるから)
必死に探した結果、Amazonプライムで明日届くのがこちら。
まずホームセンターのオンラインストアをひと通り見たけど、プロの皆様向けすぎて、こざかしい一般消費者のニーズに沿うものは無かった。
結局Amazonを掘りまくって辿り着いたのがこれ。
「ダサい↔︎気にならない」のバランスで言うと理想よりはややダサい寄り。
下の部分がクリアブラックっていうのもあって、それだったら自分的に理想のビジュだったんだけど、何故かそいつだけ中のトレーが完全に分離するタイプ。それ以外のやつみたいにフタをガッと開けるだけで全ての段がお目見えするタイプではなかった。くそっ。
vitraのツールボックスとか真っ先に浮かんだけど、あれは条件がどうこう以前に、あのなかに赤×黄色の木工用ボンドとかいれて所帯染みさせたくない。
でも欲しい。もう何年も前から欲しいと思ってるから買っていいよね?(これまでの全てを覆す)