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演奏会をしようかなと思った時に

クラシック演奏者が「演奏会をしようかな」と思った時に読んでいただけると嬉しいです。

クラシック系のコンサートは年々増えていて、公演情報誌はどんどん分厚くなっています。

統計(コンサートプロモーターズ協会)を見ても、2003年に公演数約162公演だったのが、2019年は約458公演になっています。ちなみに、2019年は台風の被害で予定より減ったと言われていますが、それでも恐ろしいほどの増加数です。
この数はオペラやバレエなどのパフォーミングアーツは含まれておらず、純粋に演奏だけを聴かせる公演の数字で、もしかすると100人以下の小さなサロンのような会場は含まれていない可能性がありますので、実際はもっと多いでしょう。

そして、動員数(集客)を見ると(国内アーティストのみ)
2005年は92.3%だったものが、2019年は79.1%

これが何を表しているかというと、今は空席の公演が多いということです。
満席となるのは、メディアによく取り上げられている人気アーティストか、有名指揮者や共演者を獲得したオーケストラか…

このような話をすると、大抵の演奏家の方は「自分が演奏したいから演奏会を開催するので、集客は気にしていない」という。

「自分が演奏したいから」

思い当たる人は多いはず。
私もかつてはそう思っていました。

音楽は美術と違い、「この曲を演奏したい」と思った時に、演奏して保管しておくことができません。
だから自分が「演奏したい」気持ちと「お金を払って聴きたい」お客さんの気持ちが重なった時に一番良いコンサートになるのです。そのためには、自分が練習を重ねることはもちろんですが、お客さんが「聴きたい」と待ちわびるような準備が必要です。

それでは、何をいつどのように準備をすれば良いのか。

次回に続きます。




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