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月経痛やPMS…女性の健康課題について助産師であるわたしが考えること

女性の皆さん、「女性特有の健康課題」と聞くとどんなことを思い浮かべますか?

1分間、ちょっと思いつくだけ考えてみてください。
(突然始まるワークタイム)



1分きっちり考えなくていいんですけど、ちょっとだけ立ち止まって思い浮かべてもらえたらと思います。



月経痛?
PMS?
子宮系の病気?


では、こちらをご覧ください。

働く女性の心とからだの応援サイト


ちょっと小さくて見づらいかもしれないんですが、健康課題、多いなって感じませんか?
女性ホルモンの分泌量によってかかりやすい病気や症状も変わりますが、人生の大半を健康課題とともに過ごしている…。
健康課題全くないです!って人の方が少ないのではないでしょうか?

現代の女性は妊娠・出産回数が昔よりも減っているため、月経回数は昭和初期に比べて9〜10倍に増えているとのこと。
そのために、月経痛、PMS、子宮内膜症、子宮筋腫といった女性ホルモンの分泌が多いことによる病気や症状が増えているそうです。
(「虎に翼」でも寅子が月経痛、そして更年期障害に悩まされていましたよね。寅子の月経痛、治療が必要レベルだったんだろうな…)

"働く女性2000人に対する女性の健康に関するweb調査"では、
月経痛について
・月経痛はあるが我慢できる…49.2%
・薬を内服すれば仕事はできる…23.4%
・薬を内服しても仕事を休む…4.0%
半数以上の女性が月経痛を感じながら働いていることがわかっています。

月経前症状については、
・寝つきが悪い、怒りやすくイライラする…44.9%
・頭痛、めまい、吐き気があったり、疲れやすい…41.7%
・くよくよしたり、憂鬱になる…23.6%
とこちらも多くの女性が月経前に何らかの症状を感じながら働いています。
(私もイライラ、憂鬱…めちゃくちゃありました…婦人科に相談して割と改善されたかな。)

このように、多くの女性が何かしら不快な症状を感じているにも関わらず、
そんな不快な症状への対応では、
・何も対応していない…43.9%
・産婦人科を受診した…19.0%
・我慢している…16.8%
・どうしたらよいかわからない…6.9%
・産業医・保健師に相談した…1.8%
という結果。

不快な症状があるのに何も対応してない人ってこんなに多いのか…とちょっと衝撃を受けました。
我慢してる人もこんなにいるってことは、みんな言わないだけで困ってるんじゃないかなあ。。。

「周りもみんなそうだよね」
「このくらいで受診していいのかな?」
「なんとなく婦人科って恥ずかしいし…」

という気持ちもあるんだろうな、とアンケート結果を見ながら感じました。
わざわざ受診するのはちょっと…みたいな。
実際にプライベートでも友人から「こんなことって病院行った方がいいと思う?」という相談はよくされる。
助産師の友達がいるから気軽に聞くけど、周りにいなかったら聞ける相手がいないってことだよなあ。

でも、「人には言ってないけど、仕事や家事に支障が出ている」という人がこんなにもいるなら、やっぱりもっと気軽に専門家に相談できるような社会になってほしい〜〜〜〜!!!!
イライラとか憂鬱な気持ちとかゆっくり吐き出せる場も作りたい〜〜〜!!!!
それ、助産師にも頼って〜〜〜〜!!!!

というのが私の気持ちです。

助産師は「出産のお手伝いをする人」と思われがち(間違ってないしその通りなんですが)だけど、幅広く女性の健康について学んでいます。
具体的な治療は医師ではないのでできないけれど、そういう悩みを気軽に話せたり、「自分だけじゃないんだ!」って感じられる場があってもいいですよね。
学校の保健室みたいに、ふらっと寄って、ちょっとおしゃべりして、またなんかあったら来るね〜、みたいな。
そんな、ちょっと心が軽くなる、ホッと一息つける場をつくりたいな。

<参考資料>
1.働く女性の心とからだの応援サイト/厚生労働省 母性健康管理等推進事業 事務局
女性特有の健康課題
https://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/health/health-issues.html
女性ホルモンとライフステージ
https://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/health/lifestage.html
2.プレコンセプションケア、働く女性2000人に対する女性の健康に関するweb調査、p416、メジカルビュー社


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さっこ|「私らしさ」をはぐくむ助産師
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