読書記録|解決志向ブリーフセラピー

「解決志向ブリーフセラピー」〈森・黒沢のワークショップで学ぶ〉森俊夫、黒沢幸子 ほんの森出版

専門性 ⭐︎⭐︎
読み易さ ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
役立ち度 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
※個人の感想です

カバーをとって使い倒しているので、見た目がいまいちですが、私が実践するときの根っことなる1冊です。

ワークショップ形式で読みやすく実践的。
そして何より楽しい雰囲気がいい。なんていうかこの著者のお二人は明るく楽しいんですよね。

カラっとしてる。なかなかこういう雰囲気の実践本ってない気がして、大好き。

「なぜそんなことするの?」「その問題行動にはどんな意味があるのか?」と原因や問題を追及する姿勢よりも、解決に焦点を当てる。

この姿勢をとるか、それとも深く分析していくのか。それは両極にあるのかも?

いやいや、解決志向ブリーフセラピーにおいて実際はアセスメント・分析をかなり高速でしている。

その分析から解決を探るまでのスピード感がすごい。なんだったら初回か2回目で解決像を一緒に探す。

このスピード感が解決思考のブリーフセラピーの極意なのかも。

中心哲学 3つのルール
1. もしうまくいっているのなら、変えようとするな。

2. もし一度やってうまくいったのなら、それをせよ。

3. もしうまくいってないのであれば、(何でもいいから)違うことをせよ。
本文より

とってもシンプルだけれど、この中心哲学が頭にあると、方向性が明確。
解決を探るには、何か試みるしかない。

試み続けようとする中に、きっとクライアント自身が気づいていける。

でも、試みの途中に上手くいかないことがあって、くじけそうになる。

そんな時、セラピストとして強く信じなければならないルール、拠り所となるのが下記。

・変化は絶えず起こっており、そして必然である。

・小さな変化は、大きな変化を生み出す。

・「解決」について知るほうが、問題と原因を把握することよりも有用である。

・クライエントは、彼らの問題解決のためのリソースを持っている。クライエントが、(彼らの)解決のエキスパート(専門家)である。
本文より

変われないって思いがち。あーー、またダメだったか、って。

でも、細胞レベルで考えたら分かりやすいけど、変化は必然。なんだよね。

新型コロナウィルスでこんな世界になるなんて誰が予想した?

いつもみたいな一年で、打ち上げで飲み会して、スポーツ観戦で盛り上がって、今年も終わりだねーって忘年会して、、、。みたいなあんまり変わらない日常だったはず。

そんな生活は一変してる。
そして私たちもマスク生活になり、変化だらけ。

環境的に変化をしいられてもいるけれど、私たち自身も常に変化している。

変化は必然。

そして、セラピストよりも本人が解決方法を知っている。

たくさんのリソースを持っている。

この基本姿勢をとにかく大事にしている。
それにしてもこのお二人は素敵だ。

変化を信じられなくなりそうな時に読み返す1冊。

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