VoicyがGood Design賞を受賞するまでの道のり
おかげさまで今年、VoicyはGood Design賞を受賞することができました!普段の業務に追われながらの応募はとても大変でしたが、結果的に応募してとてもよかったと思っています。
今後Good Design賞の応募を考えているスタートアップのデザイナーの皆さんの参考になればと、応募に至った目的や、受賞までのステップについてここに残してみます!
Good Design賞に応募する目的
私は以前大手メーカーのインハウスデザイナーとして働いていました。その会社ではGood Design賞に出することが当たり前で、毎年ルーティーンのように応募していました。しかし今回VoicyからGood Design賞に応募することは迷いました。応募するためには審査書類の作成などそれなりに時間がかかります。
また、メーカーとして商品を世に出すときに「Good Design賞受賞」というお墨付きがあることは、直接的に顧客の購買行動に結びくイメージが湧きますが、デジタルプロダクトにおいては必ずしもそうではありません。
1分でも早く事業で社会に価値を出すことがミッションであるITスタートアップがGood Design賞に時間をかける意味があるのか?
それでも最終的に応募を決めた理由は大きく2つあります
1. 日本を代表するデザイン賞を受賞することでVoicyがプロダクトに力に入れていることを社会に示せる
Voicyは音声の文化を社会に根付かせるために、プロダクトのUX設計にとても力を入れています。しかしながらサービスの特性上コンテンツが表立って見えるためか、「プロダクト開発にめちゃくちゃ力を入れている」と言う事実をあまりうまく発信できていないなと感じていました。受賞できれば、自信を持って発信していくことができると思いました。
また、2021年は音声メディアが盛り上がった年でもありました。獲りに行くなら今年なんじゃないか!?そんな思惑も背中を押しました。
2. プロダクトの開発に携われるメンバーが自分たちの仕事を誇りに感じられる。
私たちの開発チームはみんな誇りを持ちながら仕事をしていますが、日々忙しい開発に追われていると「社会にどんな価値を出せているのか?」意識することを忘れて迷子になることもあります。受賞を通じて社会に提供している価値を対外的にも認めてもらえれば、迷子になりそうな時も立ち返る場所ができると考えました。また、今後のキャリアの中で「自分たちが心を込めて作ったプロダクトがGood Design賞を受賞した」と言えることはとても素敵だなと感じました。
こうして、多忙な中でしたが、応募を決意しました!
応募に向けて準備したこと
詳しい応募手順や、応募にかかる費用などは公式サイトをご覧いただければと思いますが、私たちが実際にどれくらいの時間をかけて何を準備したのかをご紹介していきたいと思います。
1. キックオフ、応募目的のすり合わせ(1week)
2. デザインの強みを洗い出し(1week)
3. 1次審査向け応募資料作成(2week)
4. 2次審査向け展示資料、モックアップ準備(2week)
1. キックオフ、応募目的のすり合わせ
カレンダーを見返してみると、キックオフは応募締め切りの2ヶ月前に実施していました。上記に記載したような応募の目的設定を代表の緒方とデザイナーの山崎と議論しました。
2. デザインの強みを言語化
自分たちのオリジナリティが何であるか、どんな価値を社会に提供しているのか。その中でデザインの果たしている役割は何か。何周も議論しました。
私たちは「音声発信を大衆化させるため」にプロダクトをデザインしていると言うことを簡潔に言語化することができました。この議論がとても重要だっと感じていて、今後の活動の糧にもなりました。
最終提出のアウトプットはGood Deign賞のページをぜひご確認ください!
3. 1次審査向け応募資料作成
言語化したデザインの強みをもとに、1次審査資料を作成していきました。1次審査は基本的に画像と文章を事務局に送って審査していただくのですが、任意で資料を添付することができます。もちろん受賞を狙いに行くためには資料はあった方が良いです。Webページには掲載していない資料ですが、1次審査時に添付した資料をここに公開します。
4. 2次審査向け展示資料、アプリデモ準備、配送
無事に1次審査を通過し、2次審査の準備に入りました。2次審査は展示形式で審査員の方々に実物を見て審査をしていただきます。今回の展示が愛知県で行われたため、展示品を発送し搬入をおまかせするパッケージを利用しましたがこの準備が一番大変でした。振り返ってみると、直接現地に行って搬入作業をした方がトータルの工数は少なく済んだかもしれないです。
準備したもの
・コンセプトを説明したA1パネル
・アプリデモ用端末
・アプリの使い方ガイド
・ポケットWifi
・充電器
・スマホスタンド
・設置手順書
大変だったこと
・精密機器やパネルが破損しないように梱包すること
・会場の方がアプリを設定できるように手順書を準備すること
・実際にアプリが起動しているか確かめられないこと(ずっと不安)
厳重に梱包する山崎。梱包箱から全て手作り
受賞できて良かったこと
社員メンバーがみんなとても喜んでくれました。目的に掲げた「2. プロダクトの開発に携われるメンバーが自分たちの仕事を誇りに感じられる。」について、開発メンバーはもちろんのこと、ビジネス側のメンバーやユーザーの皆さんも大変喜んでくださいました。
「1. 日本を代表するデザイン賞を受賞することでVoicyがプロダクトに力に入れていることを社会に示せる」は実現するには時間がかかることとは思いますが、受賞をきっかけに発信を増やして徐々にブランディングにつなげて行けたら良いなと思っています。
審査員の方から私たちが最も大事にしてきた発信体験を評価していただけたことは大きな自信に繋がりました!
声を使って自分を発信できるプラットフォーム。YouTubeやPodcastなど発信装置が数多くあるなかで、吟味して作られたコンテンツの発信をする場というよりも、「生の人」の発信に重きが置かれた場であるところが面白い。誰でも簡単に音声コンテンツが作れるUXも優れており、発信のハードルが極めて低く、個人ラジオ局のようなものがすぐできる。こうしたプラットフォームの普及がメディアの位置づけを変え、聞く人、発信する人の情報リテラシーの向上につながっていくことを期待したい。
応募をきかっけに私たちのデザインの強みをしっかり言語化する時間を持てたことがとても重要だったと感じています。今後応募に関わらず定期的にメンバーと会話していきたいと思いました!
この記事について音声も公開しています!
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