TikTokの発信者ファーストな体験
私たちが作っている音声プラットフォームサービス「Voicy」 では常に発信者を大事にする「パーソナリティファースト」を掲げているのですが、TikTokの発信者の体験がとてもうまく作られているなぁ思い、あらためて調べてみました。発信者のメリットが受信者のメリットにしっかり結びついたところが、流行した理由だと感じており、気づきポイントをまとめておきたいと思います。
TikTokの歴史
TikTokは2016年9月29日に中国ぼバイトダンス社がリリース。(中国版のDouyin)
2018年9月全米のApp Storeで最もダウンロードされた無料アプリとなる。
2020年10月時点で世界のユーザーが6億8,900万人。
TikTokの流行の背景
動画トレンドに早くから乗っている
スマホネイティブは動画で学ぶ
中国ではライブコマースも流行
縦型、短尺がスマホネイティブの生活にフィットしてる
スマホで見やすい
一人当たりの動画視聴数が増える
Twitter,Facebook, Instagramも短尺動画をはじめる
レコメンドがめちゃくちゃ強い
視聴データから個人にどんどん最適化される
中国版TikTokであるDouyinの1月あたりのユーザー平均使用時間は67分(2019年2月時点)
発信者ファーストな点
コンテンツが作りやすい
1. 企画
コンテンツを作るには企画が必要です。TikTokは2017年にmusical.lyを買収してから流行りの音楽に合わせて口パクをするリップシンク動画で大きく伸びています。イチから企画を考えるのは素人には難しいですが、口パクというネタが提供されることで、発信のハードルを下げています。
また、TikTokのコミュニティ内では他のクリエイターが作った動画を真似するのが一つの文化(meme)となっていて、お手本が多くあることで、「自分もあの動画を撮ってみたいな」というきっかけになっています。
2.ツール
TikTokのアプリは動画の収録・編集ツールとして非常に優れています。簡単にさまざまなフィルタやエフェクタをかけて面白い動画を撮ることができます。目を楽しませる面白い動画を撮れることはもちろんなのですが、女性の発信者にとっては「盛れる」ことも非常に重要だと考えています。美肌、小顔、スタイルが良く写ることで、撮影したいという気持ちにさせます。
チャンスが誰にでもある
多くのコンテンツ視聴のアプリでは、アプリを開いた時に自分の視聴状況やフォローに応じてカスタマイズされたホーム画面が表示されるのが一般的です。TikTokではアプリを開くとまずおすすめタブが開くため、視聴者がフォローしていないコンテンツに触れることができます。このおすすめタブが動画の視聴状況に応じてレコメンドされてくるので、おすすめされてくる動画を受動的な状態で視聴するのが当たり前になってきます。
発信者からすると、新たな視聴者との接点が持てる機会が多いため、魅力的で印象に残る動画を発信できれば、一気に人気に火がつくチャンスもあります。
収益化できる
プラットフォームが拡大するには、プラットフォーム上で収益化できるプレイヤーが生まれてくることが必須です。
TikTokでの収益化方法は以下です
投げ銭 (TikTok LIVE ギフティング)
企業案件
YouTube等の他プラットフォームへの誘導による収益化(アフィリエイト等)
(参照)
ヒーローが生まれている
発信者ファーストのプラットフォームによってクリエイターのヒーローが輩出されていることで、サービスの周辺にしっかりと文化が形成されているように見えます。
TikTokがすごいのは、動画クリエイターはもちろんのこと、TikTokに使われている音楽クリエイターにも注目が集まるところです。spotifyの上位ランキングにはTikTokでバズった曲が常にランクインしています。
他のクリエイターが生み出したフォーマットを模倣する文化のため、そのフォーマットとセットになっている音楽が繰り返し再生され、視聴者の記憶に残っていきます。
▼著名な動画クリエイター▼
Addison Rae Easterling(アディソン·レイ·イースターリング)
フォロワー数:約6,460万人
推定年間収益:5億円
ダンス動画で一躍トップTikTokerの仲間入りを果たした
Junya/じゅんや
フォロワー数:3,710万人
2020年から体を張ったチャレンジ動画の投稿を行い、世界中から多くのフォロワーを獲得
2021年8月時点で日本国内におけるTikTokのフォロワー数1位を獲得しており、現在はYouTubeにも進出しており、チャンネル登録者数は900万人を突破
▼人気が出た曲の例▼
Lil Nas X 「Old Town Road」
Youtube 6億1千7百万回再生
瑛人「香水」
『Apple Musicシングル総合チャート』『LINE MUSIC TOP 100』『Spotify Japan Viral 50』でトップ
YouTube 1億4千万回再生
(参照)
TikTokで楽曲を配信すると再生された分の料金がアーティストに収益として支払われる
デジタル音楽配信代行会社を使用してTikTokに楽曲を配信できる。クレジットを確実に取得できる。
(参照)
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