塗り重ねる。
油絵は塗り重ねることができる。
こんな言葉を見た。
「そう、『塗り重ねることができる』のだ。」
そんなことを思った。
消しゴムで消して、無かったことにするのでも、
マジックペンで綺麗に塗り潰すのでもなくて、
『塗り重ねることができる。』
緑の上に塗り重ねられた赤は、
そうでない赤よりも深みを増すかもしれない。
青の上に塗り重ねられた白は、
そうでない白よりも鋭さを増すかもしれない。
描き始めから完成までの道中、気まぐれに登場した色が、後に何らかの意味を持つものになるかもしれない。
重大な想いを持って施した色彩が、後にもっと大切な何かの下地としての役割を得るかもしれない。
苦しい過去も、悔しい今も、
消されるのではなく、
塗り潰されるのでもなく、
いつか塗り重ねられて、
素敵な色彩の一部になるのだ。
おしまい。
※
冒頭の『油絵は塗り重ねることができる。』という言葉は、こちらの記事を拝読中に見つけました。
Office io|「I」をデザインする。
株式会社インプレシャスさまブランディング案件【後編】
この言葉が主役というわけではないですが、とても勉強になる記事でした。
オススメです!
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