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【ヨシタケシンスケ展かもしれない】心にヨシタケシンスケを飼ってみる案
書店の絵本コーナーに行くと、重鎮のように大きく展開されている本がある。
ヨシタケシンスケさんの本。
沢山のシリーズと、高く積まれた本たちを見て、なんでここまで人気があるんだろう?といつも思っていた。
そんな時に訪れた「ヨシタケシンスケ展かもしれない」展。
友達に、よかったら一緒に行こ〜って、メッセージを送ったら、「興味あるかもしれないし、行きたいかもしれない。」って返事が返ってきて、「いや全然行きたくなさそうやん」って内心思っていたら、関西人魂であることに気がつきニヤニヤした。
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ひとだかり!とんでもねぇ人気!
土曜日の横浜、臨時展示会場であるそこは、人で溢れかえっていて全然前に進まなかった。
「僕が美術館が好きな理由って、静かで人が少ないからなんやけど」と言い出す友達に最強の愛想笑いで誤魔化してやった。
本当に人気があるんだな〜と、思いながら
人ひとりしか入らない人と人の隙間にひょっこり入って、壁にかけられた原稿に食らいつく。
字がちっちぇ。読みにくい、、、。
本作りのまだまだ初段階である案をひたすらに書き留めた資料に目に通す。こんな貴重な情報を見れるってすっごく楽しいけど、ヨシタケシンスケ氏、大変字が小さい。それに加えて、ひょろひょろなのだ。
「な」が「ち」に見える。(本当に)
「さ」が柿の種の集まりに見える。(本気で)
展示されているものは、拡大されているはずなのに、読むには完全な読解問題のようで、エネルギー消費が半端なかった。
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なんでこんなにちっちゃいんだ?と思っていたら
ヨシタケシンスケさんの過去を知る展示があった。
新卒時代、半年間ゲーム会社に勤めていた時、ストレス発散として、絵を描いていたそう。
仕事中にも描いていたため、周りの人にバレないよう、ちっさくちっさく描いていたとのこと。
なるほど。
人がそうしている理由は、必ず何かある。
こちらからは不審に見えても、イラッとしても、どんなことにも本人にとってはそうしている訳や過去の出来事が要因になっているのだと、改めて感じる。
目の前で起きてることや人を否定しそうになった時、評価しそうになった時、“かもしれない論”で観てみたらいいかもしれない。
好きな人と、嫌いだけど好きな人
天邪鬼な私は、「何がこんなに人気なんだろう」と半ば薄目で見ていたけど
ヨシタケシンスケさんの、宇宙のように広く自由な感性に、全人類をハグするような温かさに、胸をくすぐられる絵のタッチに、完全に魅了されてしまい
展示会を見終える頃にはしっかり、ポストカードとレターパッドを購入。
見れば見るほど、かわいい。
読めば読むほど、沁みる。
やっぱり人気って、理由があるなぁと思いながら帰って後日、知り合いと話していたら
「私、ヨシタケシンスケ苦手なんだよね」と。
えええええ。
理由を聞くと「ヨシタケシンスケには世界がこんなふうに見えているのに、私には見えないって思っちゃう」
愛おしいなおい。それは好きということだよ、と思う。
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枕元のお守り。心にヨシタケシンスケを。
展示会で購入したポストカードを枕元の棚に飾った。
「だいじょうぶ。きっとごほうびポイントはたまってるんで。」
の言葉に、毎晩毎晩励まされる。
ちょっと闇を持ったような、ちょっと歪んだ表情で、私頑張ってるんですが。って感じの弱気だけど強気な女の子がたまらない。
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いつも、「心にギャル飼ってます」みたいな、いかにも根明みたいな、そんな人が羨ましかった。
羨ましいというか、すごいな〜って、
完全に生まれ持った素質の違い。
一方で、心に繊細さんというか、敏感さんを飼っている私にとって
ヨシタケシンスケさんの、繊細だけどありのままで、それを何よりの武器にしていらっしゃるのが
あまりにもかっこよかった。
きっと紆余曲折してきただろうけど、
きっとみんなしていくと思うけど、
明日も、だいじょうぶ。
きっとごほうびポイントはたまりまくってるんで。
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