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詩|流離

たとへば秋の夕立の
枯草流し、行きあぐ
溢れ、砕け、渦をつれ
水面ににへを残し消ゆ

ただひと度の別れ路は
肩に積もりしその宿果
彷徨ふ影に身をやつし
身を繰る調べに響く鳴阿あか

あゝ明け空、揺蕩ふ木漏れ陽
何処いづこにか
流刑に釘せし幾年月
手に残りしは雛桔梗ひなぎきやう