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『ダブルハーベスト 勝ち続ける仕組みをつくるAI時代の戦略デザイン』感想文

(※見出し画像はamazonからです)
こんにちは、ぼくの20だいありーです。


今日は読んだ本の感想を書きます。

本のタイトルは

『ダブルハーベスト 勝ち続ける仕組みをつくるAI時代の戦略デザイン』

堀田創さん、尾原和啓さんの共著で、これからの時代における働き方を解説したものです。
私がAIではなく、働き方と記したのは、今やAIというのは真新しいものではなく、世の中に普及しており、これからAIとどう付き合いながら仕事をしていくかについてが重要だからです。
つまり、

今はAIを導入するかしないかという次元ではなく、
当たり前にAIと共存していく中でどのように戦略を練っていくべきか
という点についてこの本では論じられています。

(以下一旦丁寧語じゃなくなります)

一言で言うと本当に素晴らしかった。
何が?と問われると分かりやすさがダントツ。AIに関する知見、もっと言えばITに関する知見があるないに関わらず、これからの時代にAIとの共存の仕方、”勝ち続ける”戦略の作り方を事例とともに分かりやすく学べる最高の一冊だと思った。

本全体の流れもステップを踏みながら解説してくれるので分かりやすい。開発者であるかないかで違う重要度の場所やポイントについても、細かく分かりやすく解説してくれている。

特に印象的だったのは細かい内容をここで紹介するのは避けるが、AIを使いこなすという事は、単に部分的に仕事を自動化する事とイコールではなく、むしろそれは入り口に過ぎないという事。
つまり、単に自動化というのはデジタルシフトであってDXではないということ。
本当にAIを使いこなす、あるいはAIの特性を最大限生かすには、AI自体が学習できるシステム(ループ)を作ること。時間が経てば経つほど精度が上がり価値がとんでもないくらいになる。1つではなく複数のループを積み重ねることによって競合などと圧倒的に差をつけてユニークに勝ち続けるシステムを構築することができるという部分が私にとってはすごく新鮮だった。

そしてこの新しい戦略は、何も大企業やベンチャーのみならず中小企業、職人感覚が重要とされる今までそれほどデジタル化が進んでいない分野においても莫大な成長を促せる可能性があることを述べており、それが実現すれば、いわゆる、儲けられる分野、職業、ジャンルというものに縛られず、いよいよ本当に「好きなことを好きなだけできる時代」になるのではと感じた。


ただ、一点気になったことがあり、これは本の問題ではなく自分の能力が関わっていることだが、事例紹介の複数のループを回すという部分で、すごく理解しやすい反面、あまり理解できない部分もあった。

上記で述べたループの説明において、Mobileyeというイスラエルの会社が例として出てきた。彼らは自動運転技術の画像処理とそれを位置情報と紐つける事によって2つのループを回して(本書ではもう少ししっかり触れている)、他を圧倒しているという事例。
構造は分かる。彼らがすごく優位性を持った理由も分かる。それをもっと見て2つ以上のループを回しているのも分かる。画像処理の精度をループを回して向上させる、それを位置情報と紐つけて他のループも回してそれも向上させていくのも分かる。

ただ、最後の部分(画像処理の精度をループを回して向上させる、それを位置情報と紐つけて他のループも回してそれも向上させていく)まで来た時、システム的な話ではなく、「分かるけど分からない」といった気持ちになる。これは私自身がプログラミングにある程度触れたことがあるだけ、経験の問題ということもあるのかもしれないが、個人的にはAIに関する知見は置いといて、そこまでそれを持っていなくても

こんなループを回したいと考えられる。
それを二重、三重と持っていける。

という部分がこれから誰にでも求められるのではないか、そして今はそれが意外と難しいのが原因で少し普及が停滞しているのでは、と感じた。
もちろんそれは個人個人がよりAIを勉強するのが必要で、そうなれば私を含めて見る景色が変わってくるのかもしれない。

ただ上記の素人でも

こんなループを回したいと考えられる。
それを二重、三重と持っていける。

これができるように、あるいは理解できるようになっていく、教えていく。
そういう部分も大事だと感じた。

(タメ語終わり)

こんな感じでした。総じて良かったです。最近AIに興味を持つようになって、それから縁があってこの本に触れました。
テクノロジーの知識に関係なく、むしろゼロでも一読に値する内容だと思っています。

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