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物理で群論はこう使う〜"数学な群論"に手を出すな

これは備忘録。 ※ わたしはアマゾンレビュア 雑学家さんではありません。

前編はこちら。


この記事での対象となる方

下記の方を対象にしています。

  • 非 旧帝 レベル

  • 物理・工学・情報系向け

    • 少なくとも数学科ではない

  • 博士後期課程には進まない

    • プロにはならない

  • 学生、社会人を含む独学者

    • 講義を受けている方も

イントロダクション ~魔のささやき

"数学な群論"に手を出すな

理論物理を学んでいると、「これ群論だよ。」と耳にするようになります。

たとえば、量子力学の角運動量・スピンでのSO(3)やU(2)、そしてスピノール。角運動量・スピンは球面調和関数の代数的表現ともいえて、ド直球なバズワードたちが並ぶタイトルの本があります。

「そうか群論、いや代数学か」と、

を読んでみると、

「(初めあたりでは)これって当たり前のことじゃないか?」
「置換群って美味しいのか?」(物理では使いません)

が連なり、興味を保てないままに、本を投げてしまう。

わたしの経験上、数学の方の講義・専門書は、物理での需要を満たしてくれません。一所懸命に数学の専門書を読んでも、物理には使えません。

興が乗じて

を開いてはいけない。

一転して、数学者による専門書ではなく、物理学者による専門書、

「で、群論で物理はどう使われるのか?」に答えてくれない。たんに読みこなせてないだけかもしれないけど。

ほかにも参考になるであろう群論書籍はあります。

多くは本巻末の参考文献に挙げられています。その中には

もあります。多くは"これ物群"の本の著者が学んだ本です。

そもそも群論とは、物理を楽するために導入されたのではありません。

さきに物理で苦労してから、別ルートとして群論を利用するのが正統な学びです。

物理を高めてから、(物理のための)群論を学んでも、間に合います。

手を出さないほうがいいかもしれないリスト

※ 指導者がいるなら適う人もいるかもしれません。

物理から群論を学ぶ

群論とタイトルにない本でも、群論による必要最低限の説明が載っている本が多くあります。

素粒子理論(ハドロンの分類/ローレンツ群)

量子力学と角運動量・スピン

群論を表立って扱っていませんが、スピンに特化した隠れ良書です。

分子・結晶構造(量子化学の本に詳しい)

その他

講義が公開されています

京都大学 雪江先生(先掲『代数学』日本評論社)によるアドバンスドな群論の(非専門学生向け?)講義(Kyoto-U OCW)がYouTubeで公開されています。

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