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いま、核兵器と原子力発電について、しっかりと読む

を書きました。今回は、非専門の方にも紹介します。

なぜか、原子力について、日本の専門家さんは書きたがらないようです。
一般読者を対象にしたレベルの本はあまり見当たりません。

山田克哉先生の"核の3部作"しか、思い浮かびません。

山田克哉先生は、アメリカで原子炉理論を専門に研究・教鞭されていました。海外での研究生活が長く、この点で日本の学者さんの事情とは異なります。日本の研究者・専門家はメーカーに配慮して、本が書けないでしょう。幸いにも山田克哉先生のご経歴のおかげで、我々日本人は「核・原子力」概説書を読むことができます。

3冊ありますが、どれを読めばいいのでしょう?

3冊のうち、上2冊を読むだけで十分です。一応、おすすめ順に挙げています。これは出版順序(降順)でもあるのですが。この"核 3部作"では、3冊とも原子力(核)を扱っているため、内容の重複が出てきます。出版年が新しい上の2冊のほうが、重複部分が改めて整理されており、文章が読みやすくなっています。

放射性物質の正体」は福島原発事故を意識した記述が多くあります。というのも、東日本大震災が2011年で、この本は2012年に出版です。タイトルからも明らかですよね。この本では、核分裂、原子力発電、そして放射性物質、これらについて専門外の人にわかるよう説明されています。この本を読むまで、原子力発電の仕組みをまるで知りませんでした。例えば、制御棒、ってよく聞きますよね。読むと「制御棒はそういうことか」って分かります。読む際に専門知識はいりません。ちなみに、制御棒にはハフニウム(Hf)(Wikipedia)が使われます。

ハフニウム(Hf)は、ランタノイドの次、Hf Ta W Re (ハーフで頼んだダブルレタス) です。この動画で少し触れられています。
YouTube: 岡部徹「未来材料:チタン・レアメタル」ー駒場祭公開講座2017
※ 岡部徹 教授 - 東京大学生産技術研究所、レアメタルを専門されている方です。

放射性物質の正体」では、原子力の発電への利用に限定して、述べられています。そして「核兵器のしくみ」「原子爆弾」が、タイトル通り、兵器利用についての本です。わたしはこちらは「核兵器のしくみ」しか持っていません。「原子爆弾」も見たはずなんですが、持っていないということは、不要と判断したからでしょう。「原子爆弾」は1996年出版ですし、少し古いかなと。そういえば、水爆とはどういう物なのか考えてみたことがありませんでした。原子爆弾ができて、時間を開けず、水素爆弾が生まれました。「核兵器のしくみ」を読んで、そりゃそうだと気付きました。

あくまで、これらは概説書ですが、
一歩踏み込むことで、意思決定の重みが変わります。
一生に一度、読んでおきませんか。

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