腹のへるうた
何があっても腹はへる
何もなくとも腹はへる
腹がへっては戦は出来ぬ
誰がぬかしたそんなこと
戦をすればひとは死ぬ
死ねば腹などへりゃしねえ
へるは涙と思いきや
どこから湧くやらこの涙
そのうち川にまた河に
いつしか海になっていた
おいらの父はその海に
おまえの母もその海に
いつしか海にみな沈み
気がつきゃ誰もいやしねえ
一人で食うかこのメシを
寂しく食うかこのメシを
食っても満たすは腹のなか
おいらの心はすきっ腹
満点の星空ながめるこのおいら
気がつきゃ星の王子さま
王子が涙を出さぬのは
きっと心が満たされぬ
ならば砂漠を一人行く
おまえとおいらの失くした愛は
きっとそのうち見つかるさ
気持ちを失くしちゃいけねえよ
何があっても腹はへる
何がなくとも腹はへる
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