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ボソボソ教会 と 無言館

へんてこなタイトルである。

不思議なことがあった。
このnoteを始めて3週間、初対面であるフィリピン在住のAkira Yoshikawaさんから昨日フォローをいただいた。

趣味の写真を通じてフィリピンの歴史的建造物や教会について紹介されている方である。
パラパラと記事をめくると『ボソボソ教会』で目が止まった。
どこかで見た教会の前景なのである。

でもすぐに長野県上田市にある『無言館』だと思い当たった。

五年以上前に、ある思いがあって当時信州の大学にいた息子とともに訪れた無言館であった。
無言館は戦没画学生の慰霊のための美術館である。
多くの学生たちが夢や未来を胸に抱きつつ戦地に散ったのである。
今生きる若者たちには理解できないことだと思う。
六十になった私にでさえ事実の認知はできても、理解できないことであるから。
二度とあってはならないことと強く強く思っている。

訪れたのは五月だった。まだ肌寒い信州の春、新緑にあふれた無言館へのアプローチは美しかった。
教会を思わせる無言館のたたずまいは誰をも神妙な気持ちにさせるであろう。
口を開くことをはばまれ、息子とは離れて館内を歩いた。
そして、一人涙した。

そんな気持ちが一気に湧き上ってきたボソボソ教会だったのである。

このnoteで出会ったボソボソ教会という名前、日本語がわからなければ無言館と結び付かないだろうと言葉の不思議も感じている。

Akira Yoshikawaさんからも
ボソボソ教会の雰囲気から「無言館」を思い出されたのですね。
私も以前訪れたことがあります。
語感のつながりも興味深いです。

とのコメントをいただいた。

まだ短い時間であるが『袖触れ合うも他生の縁』をこのnoteで感じつつある。

フィリピンの建物を紹介し続けて私の記憶を蘇らせてくれ、感じさせてくれた、このAkira Yoshikawaさんには感謝ばかり。

今日の『座布一枚!』である。


※この記事は「#ほっこり大賞2月 」応募作である。





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