日記のような、びぼーろくのような(2022.11.08 大阪での打合せ)
京都大原野を拠点に京都府下での放置竹林整備を行うNPOの理事長が大阪まで打合せのためやって来た。
そして、久しぶりに通天閣の足元の新世界まで行った。
コロナはどこ吹く風、昼間から多くの観光客と酔っぱらいが闊歩する新世界が戻っていた。
しかし、私の知る少なからずの飲み屋は閉店か無期限休業、もしくは安易な串カツ屋に替わっていた。この先のインバウンドの復活にターゲットを定めての短期勝負の店が増えていた。
何をするかは商売人の勝手ではあるが少しずつ街の雰囲気が壊れつつあるのが寂しかった。
その足であいりん地区に向かった。ちょうど仕事からこの街の住人たちが帰ってくる時間帯、徐々に活気が増していった。
どの飲み屋も安い。一日の仕事を終え、その日の稼ぎで酒を飲み、一夜限りの宿で身体を休め、翌日また稼ぎに出る。
一見、誰にも優しい町と思えるが、福祉施策に長年携わった理事長は「必要な場所だが、浸りきってはいけない」と言う。
誰の人生にも逃げ込む場所が必要な時期があるかも知れない。でもそれは一時避難所でなければならない。男として、人としての矜持を完全に忘れてはならないと私も思う。
そして、本当の打合わせのために梅田に向かった。
ずっと世話になっている鉄道会社の子会社の設計事務所の技術の責任者だった元の上司に現在NPOの技術顧問を務めてもらっている。新しい技術の話、竹の粉を大量に活用する話など、いつもホットな情報を集めてその源につなげてくれる。80歳を過ぎた年齢ではあるがいつまでもお元気な方である。
私より10歳上の理事長、そのまた10歳年上の元上司と時々皆既月食の観察に席を立ちながら打合せは続いた。
その人間によって賞味期限は違うと思う。それは本人の心意気次第で変わるであろう。しかしながら人生には限りがある。そろそろいろんな事がタイミング的に機が熟しつつある。まとめていかなければならない時期なのである。
フラフラする頭でそんなことを考えながら帰路についた。
明日(いや、今朝)は一番の新幹線で兄の顔を見に愛知まで行く。
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