筆記具とわたし(その4)
母ハルヱの形見となりました。
もう半世紀以上も前に父が買ってきたものです。
モノを大切にする母でした。
認知症で文章が綴れなくなるまで日記を書いていました。
兄が難治性てんかんと診断されてからずっと書いていたと思います。
母の記録だったんですね、兄の日々の病状を綴る。
大学ノート百冊以上ありました。
そのうちの多くを実家を無くす前に回収してきました。
いつか読もう、と思ってです。
でも読めていません。
母の達筆過ぎる筆記体は私に判読不能が多すぎるのです。
いつも使っていた万年