別れて二度目の初詣 「来年もまた一緒に行こうね」 あの一言は叶わなかったけど あの日の願いは変わらないまま 眺めてるだけで待ちぼうけ それでも何かがありそうで 既読の付かないLINEを 閉じては開いてる 「何で?」「どうしてなの?」 なんて聞かないから 今更付けたその既読の意味を教えてよ こんなにも大事にしたいのに 愛していたいのに 君を大事にできるあの人が 羨ましくて憎くてたまらない あんなにも大事にしたのに 愛していたのに 僕を大事にできなかった君が なんて強がっ
心が痛くてもいいから 側に居たくてもいいかな 「あなたがそれでいいのなら」って 君はわからないまま 君で疲れたこの心を 癒すのも君しかいないから 君に摘まれた想い出も また君が咲かせてよ 心が痛くてもいいから 側に居なくてもいいから 「あなたがそれでいいのなら」って 君は変わらないまま 君が横にいてくれるなら たまに愛を注いでくれるなら 分かり合いたいなんて言わないよ 別れるくらいなら分かれるから 君で疲れたこの心を 癒すのも君しかいないから 意地で繋がれた心も 何よ
「おはよう、もう朝だ」って 月曜の早起きを 内容も無いような 日常を思い出す バイト終わりの夜道の散歩 ふたり分け合うコンビニアイス ダル着のままで そのままで 途中で投げ出す恋愛映画 なんかより恋をしていたんだ ただ ただ 「おはよう」も無くなって あの頃にもう戻れなくなって 内容も無いような あなたももう居ないようだ 「花束みたいな恋をしよう」って 「特別なことはいらないよ」って 今でも響いてる君の声 毎分毎秒が花になって 思い返せば花束になって ただ ただ 「花
「どれくらい好き?」と聞かれて 「星のピノあげれるくらいに好き」と答える 十二月、雪にもならぬ雨の中 傘を忘れて被せる上着 「焼き肉が食べたい」と君が笑うから 駆け込むスーパー 給料日前 深夜二時バイト終わりのタクシー屋さん お代は君の真っ赤な寝顔 「あなたから貰ったものは何だって嬉しい」 と云う風邪引きの午後 「どこが好き?」聞かれて答える 「横顔と背中のほくろと優しいところ」 実家出て初めて過ごす大晦日 「こうして家族に」だなんて思う 戯れあってしれっと歩く
「付き合って何ヶ月」の記念日が 霞むくらいに遠く未来の話の 思い描くどの景色にも君がいる ああ、本当に大好きなんだな 付き合って1年2ヶ月の記念日だけど あなたのストーリーには何も載らなくて 重いくらいの想いぐらいが良かったのに ああ、あなたは私を捨てるのね 絡まったイヤホンを直そうとして 余計にひどくなって 分かりたくはなかったけど 僕らふたりみたいだった 分からない別れたい 君は泣いてた 君より泣きたかった僕の前で 分かりたい分かれない 君の涙 でもだから別れたの
「またね」 繰り返した日々が また眠れないこの夜が 「またね」横で笑う君が またね、恋しくなるんだ 「またね」って別れて離れて 「またね」ってまた減って もう分かれって 「またね」
僕と別れて2日、君は新しい彼氏と付き合った 出会いは飲み会 送迎は僕だった 「男友達と飲みに行きたい」と君は言った 1人は君の事が好きだった男の子 1人は君の事を口説いていた僕の友達 答えは明白だった 僕のいないあの居酒屋で 君のいない君の部屋で 君は笑って、僕は泣いた みんな今も笑っている 幸せそうに笑っている 君と別れて2年、僕は新しい彼女を作った 出会いが何か もう忘れた 「早く幸せになってね」と君は言った 「私の幸せ邪魔しないでね」って事だろう 最後のワガママだけ
出会い 街人との出会いは、2017年、高三の秋頃だった。元々BUMPとかRADとか王道バンドをよく聴いていて、バンドが好きというよりただの音楽が好きな人間だった。周りにバンドが好きな友達が何人かいて、彼らの影響でその頃地元で流行り出してたFOMAREとか、なんかよく分からない名前のヤバいTシャツ屋さんとか、めちゃくちゃ音がカッコいいポルカドットスティングレイとか、そういうバンドを聴き始めた。受験勉強真っ盛りだった僕は音楽を流しながら勉強をする性分で、その頃からYouTube
風の街 繋いだ手離し 遠く離れた ふたりの話 画面の先 見慣れた景色 「ただいま」も君には届かない ふたり歩く夜道 寂れた二子山公園で 月に照らされた 君の髪を撫でた ありきたりな日々で 僕は気付けなくなっていた 「ただいま」の数だけ 「おかえり」があること 風の街 繋いだ手離し 遠く離れた ふたりの話 画面の先 見慣れた景色 「ただいま」も君には届かない 風の街 いつだって私 あなたのことを 待ち続けてる あなたが好きな長い髪は 短くなったけれど 風の街 繋いだ手
金木犀が散って あの子は何をしているだろう コンビニのおでんは もう誰かと食べたのだろう お揃いのパーカーを仕舞って 着る服も無くなってしまって 「寒いね」と笑うあの日の声も 乾いた風に消える 長い袖から覗く 小さな白い手も 飾らない爪も 白い産毛も 変わらないでいて欲しい あなたの温もりを忘れては 慣れない煙で温めてる あなたの形を忘れては 慣れない白で隙間を埋める 長い袖から覗く 小さな白い手も 飾らない爪も 白い産毛も 誰か色に染まってく 秋色に染まる風の街で
友達のストーリーで 楽しそうに歌う君を見た 胸元の空いたシャツを着て 缶酎ハイを飲んでいた あぁ、変わってしまったな あの頃の君が好きだった あぁ、分かってしまったな まだ僕は君が好きなんだ 僕が居なくても 日々楽しそうでよかった 僕は痛くてもう ヒビ割れる音が聞こえた 暗がりのワンルームで 僕の服を着て笑う横顔も 今はもう僕のものじゃない 浮かんできそうになって 明かりをつけた 澄んだ歌声も「好きだよ」も 今はもう僕のものじゃない 聞こえてきそうになって イヤホンを
君との想い出以外は 何ひとつないこの部屋でさ 代わりに始めたギターの 安い弦も錆びてしまったな 最近の君は調子どう? 新しい彼氏とは順調? ワガママとお酒はほどほどにね 素敵な彼女でいてね 君のいない日々のはずなのに 浮かんでくるのは君のことばかり 僕にとっては生きる意味だったよ 君はどう? 全てをかけた 大恋愛をしていたんだ 家族も友達も何もかも 捨てて追いかけた だけど君にとってはただの思い出 死にたくなったっていいでしょ ねぇ それくらいは許してよね
付かない既読 ため息ひとつ 好かない飲み会 また泊まりみたい 見れない裏アカ 親しい友達 「ただの友達」 信じた言葉に 希望をかけて 雲が陰って 付き合ってる意味 向き合ってる日々 狂った愛も 作ったカレーも 冷めちゃったよ 温めなきゃね ひとりには広い この部屋でさ ふたりの日々を 眺めている ふたりには狭い このベッドで ひとり 君と 果てている ひとり 君を待っている 君は ひとりには広い あの部屋でさ ふたりの日々を 塗り替えてる ふたりには狭い あのベッドで
「真っ暗がいい」と 君が言うから 明かりを消した 生温い風 月明かり頼りに 君の輪郭を辿る 「真っ暗じゃ嫌だ」と 君が言うから 常夜灯を付けた 暗い部屋に 微かな明かり 君は眠りについた 走馬灯のように巡る あの日の記憶 常夜灯のように霞む あの人の記憶 眠れない夜の 微かな光 まだここにある 確かな痛み 走馬灯を願い 常夜灯を消した
僕と別れてすぐに 彼氏ができた君は ひとり寂しい夜にまた 独り身の僕を頼った 友達でもない 彼氏でもない 唯一の存在に 浮かれていた 思い出のカラオケ ふたりで進めたゲーム 君の好きなお菓子 夜道のドライブ 分かりきってた女の子の日 寄り添う夜中と いつものココア ふたりのフィルムをまた増やして あの日まだ 捨てずにいた 散らかったゴムが あの日々の 君との愛の証 あの日から 増えないフィルムと減らないゴムが 何よりも まだ君を愛する証
会わないうちに合わない予定 会いたい「好き」は愛無い隙に 会ったら喧嘩 空いたカレンダー 「合っては無い」って会っては泣いて 「会いたいな」って想い自体が 「あぁ痛いな」って重い慈愛に 会えないあの子を変わらず想う 慣れないタバコでごまかす孤独 煙に隠れたため息と 捲り忘れたカレンダー