マガジンのカバー画像

ノベルマガジンロクジゲン

129
むつぎはじめの書いた小説が読めるマガジン。 メインはSFというかファンタジー。
運営しているクリエイター

2019年3月の記事一覧

W.B.G2012 防衛者 あとがき

本編【前】【中】【後】 お読み頂きありがとうございました。 前書いた作品の番外編、前史に当たる話です。物体としての異常性を感じて頂けたら幸いです。 以下箇条書き ・話の途中で突然主人公をレズにしたくなっていきなりバディを出し、最終的な勝因が彼女になったのは我ながらどうかしている。かつて無いほどゴア死するし。 ・ネトフリのアナイアレイションが素材の一部なんだけど後編書く直前に違う方面から話題が出てびびった。 ・リライトするかも。 【以上です】

W.B.G2012 防衛者(後編)

【承前】 ゆっくりと拳銃を持ち上げ、”私”の顔をポインティングする。撃つ。と思うと、直感的に”私”も撃つのだと”理解”した。 ばん 銃弾は私と”私”の顔の横を通り抜け、私と”私”は間抜けな射撃姿勢がたたって尻餅をつく。左手を突いて、立ち上がろうとすると、”私”もそれに倣った。 ((コレハワタシダ)) 思思考考がが重重ななるる。。立立ちち上上ががりり右右へへ行行くくとと相相手手は左左にに。逆逆もも然然りり。。ななららばばとと私私はは、、【ブラックゲート】のの方方へへ咄

W.B.G2012 防衛者(中編)

【承前】 噴水のように、ぬるい血潮が私の顔を濡らす。反射的に銃のセーフティを解除し、振り返りざま三点射でアラクネ(と呼ばれていたバケモノ)の頭を銃撃する。 「オープンファイヤ!」言う前に撃ってしまったが誰も咎めやしないだろう。ばん、と、内側から裂けるように虫の頭の半分はなくなった。が、気にする様子もなくこちらへ歩みを進め、思い出したように脚に絡む生首を投げ捨てた。二腕、四脚。上半身は人間風だが、下半身はキモチワルイ虫のそれだ。 『高エネルギー! 次々来る!』 じっじっじっ

黎明亭の核爆発。#1

第六六六娑婆。ダイコクテンの街。夕暮れ。 今日も犯多たちが大勢集会所に集まり、般若湯をがぶ飲みして罪を重ねていた。 全宇宙の知的生命体が強制成仏し、その意識が10億の娑婆《サーバ》に転写され、数万年。地球人類は改めて文明を作り直し、少なからぬ意識は西――楽土へと向かったが、未だ、大半の意識は娑婆に留まっていた。 「マハが鵺にやられて再構成に49日かかるそうだ」 「じゃあ熾天使の衣は無くしたのか。勿体無い。3000業量はしただろう」 「ありゃハギレだ。500がそこそこだろう