W.B.G2012 防衛者(中編)
【承前】
噴水のように、ぬるい血潮が私の顔を濡らす。反射的に銃のセーフティを解除し、振り返りざま三点射でアラクネ(と呼ばれていたバケモノ)の頭を銃撃する。
「オープンファイヤ!」言う前に撃ってしまったが誰も咎めやしないだろう。ばん、と、内側から裂けるように虫の頭の半分はなくなった。が、気にする様子もなくこちらへ歩みを進め、思い出したように脚に絡む生首を投げ捨てた。二腕、四脚。上半身は人間風だが、下半身はキモチワルイ虫のそれだ。
『高エネルギー! 次々来る!』
じっじっじっ