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読書感想『世界でいちばん透きとおった物語』

実をいうとそんなに合わなかった。
ただ仕掛けは面白かったので、そこは評価したい。

以後、ちょっとネタバレ。
仕掛け自体は読んで3ページで気づいた。
それゆえに面白くない話が続き、やきもきした。
仕掛けをやりたいがためにこんな面白くない話を書いたのかと憤った。
面白くない以前に文章が稚拙なのである。
主人公は突然無愛想になり、主人公は突然怒り、主人公は突然照れる。
私が書いた下手くそな小説かと思うほどだった。

心が折れそうになったので、これもミステリーのひとつではないかと疑ってみた。
そう思うとわくわくしてくる。
また読める。

それが200頁ほど続き、最後の種明かし。
文章が下手なのにも理由があった。
少し浮かばれる。

帯を外して人にあげようかと思ったが、どうだろうか。
作中作のように物語として成立していれば、もっと良い読書体験だったように思う。

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