好きなラジオの回を語る#2 「空気階段の踊り場#103」

今回で2回目の企画。
好きなラジオの回のアーカイブを聞き直して勝手に語る。

今回は空気階段の踊り場、「駆け抜けてもぐら」。

鈴木もぐらと銀杏BOYZとのエピソードが語られる。
このエピソードは踊り場の中でもターニングポイントになったとても大事なエピソードであり、これを皮切りにたまに峯田和伸が踊り場に出てくれるようになる。
踊り場を聞いたことない人は安直にこの回だけでも聞いてほしい。

ラジオにネタバレも無いだろうから言うけど、最終的に空気階段がKOCに優勝してきた凱旋回に峯田和伸が来てくれるんですよ。
文字面だけでも泣きそう。
その放送回はリアタイしてたけど、峯田出てきてから正座してたわ。ありがたすぎて。


かたまりが最初に語っている通り、もちろんリスナーにも銀杏BOYZの話を一回もしてこなかったもぐらの話は、とてつもなく面白い。
鈴木もぐらにとっての青春が銀杏BOYZであること、当時から「もぐら」だったこと、芸人になって一端になるまで会わないと決めたこと、そして峯田和伸との再会。

僕の青春に銀杏BOYZは無かったから、この回を聞いた時が峯田和伸という人間との出会いだった。
この時点では曲すら聞いたことはなかったけど、一気に好きになった。
あまりにもかっこよすぎる。

この回を聞き直して思い出したのは、空気階段の去年の単独の時に旭市まで行った記憶。
東京でチケットが取れなくて、旭市なら近いじゃん!と思って、旭市公演のチケットを取ったんだった。
実際使ってみたら旭市は本当に遠い場所で、東京から3時間ぐらいかかった。
単独公演の内容も面白かったけど、それよりも本当に心が折れるぐらい遠かったのを覚えている。
もぐらの絶望の一つはこれだったのか。あれは確かに絶望だわ。
むしろ、あそこから抜け出そうという気持ちがすごい。

かたまりと永井さんが所々笑っているところがとても良かった。
単にエモいだけの回にするだけではなくて、芸人のラジオとして、エモい話も笑い飛ばしてみせようという気概を感じる。

もぐらってラジオのトークで自分の内面を語ることってあまりない。
もちろんラジオだから話さないってところもあるとは思うんだけど、特にもぐらは、自分でも分からない部分を言語化出来ないまま、もしくはしないまま、生きてる人のように見える。

その絡まった感じを言語化出来ないままに所々話してくれたのがこの回で、改めて聞くと結構重い。
こっちの心まで揺さぶられてしまう瞬間も多々あった。
だからこそ、笑い飛ばしてくれたのが本当に救いというか、楽しいラジオにしてくれてありがたかった。
こういう回で踊り場スタッフが立ち回りミスったの見たことない。すごい話だよ。

「青春の毒みたいのが体にものすごい回ってきて」という表現が本当に好き。
あれは毒なのかもしれないし、銀杏BOYZは彼に取っての解毒剤だったのかもしれない。
この毒と銀杏BOYZが混じり合った時に、毒が単に消えた訳ではなくて、別の何かに変わっているはず。

リスナーとしては、その何かによって、翔太少年が救われていたんだろうなと、妄想しています。

本記事の参考文献は 『TBSラジオ「空気階段の踊り場」公式本 2017-2021』です。

ここで一曲。

GOING STEADY - グレープフルーツ・ムーン

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