※またもやふと思いついた会話劇です。
オフィスにて。
AがBの耳をじーーっと見ている。
B「何でじーーっと私の耳見てるんですか?」
A「いや、ピアス開けてるから」
B「そりゃあこの年代の女性はピアスぐらい開けますよ」
A「んーでもさ、怖くない?穴開いてるんだよ!穴!」
B「いや、そこまででしたよ。私の場合これで沢山オシャレできる〜っていう喜びの方が勝ちましたね」
A「いや、でももう一回考えてみて!(強調して)耳に穴開いてるんだよ!」
B「このぐらいの穴は穴とは言わないですよ」
A「穴だよ!だって(Bの耳を触って)こことここが貫通してるだよ。それは小さかろうが大きかろうが穴だよ」
B「んーじゃあ先輩にとってドーナツの定義は何でしたっけー?」
A「いつも言ってるじゃん。穴が開いてたらドーナツ!」
B「ですよね?だからミスドのエンゼルクリームは先輩の中ではドーナツじゃないんですよね?」
A「あれはあんぱんとかと同じ部類に入るんだよ」
B「じゃー先輩の前に『ドーナツです!』って出されたものがピアスぐらいの穴しか開いてなかったら、それドーナツって言いますか?」
A「それ例え合ってる?」
B「どうです?ドーナツって言いますか?」
A「(そのドーナツを想像して)んーーーーー」
B「ほら!ドーナツと言わないですよね!だからピアスの穴は穴では無いんです」
A「それ何かずるい気がする」
B「ずるくないですよ。どうです?先輩もピアス開けましょうよ!ちょうど(鞄からピアッサーを取り出し)今ピアッサーあるので!」
A「何でそんなもんがちょうど良くあるのよ」
B「友達に開けたがってる人がいるので。仕事終わったらその子の家に行って開けてあげるんです!だから先輩もちょうど良く開けま、、」
A「断る!!」
B「えーー!普通ならこの流れは絶対に開ける流れですよ」
A「流れとかノリで開けたくないの!開けるならちゃんとした覚悟をもって開けたいの!」
B「お!!“開けるなら”って事はさっきよりかは開ける気にはなってるんですね!」
A「何かあんたと話してたら不本意に言い包められそうで怖いわ」
B「(とぼけた感じで)ん?」
A「(作り笑顔で)ちょいとトイレ」
B「はーーい」
トイレにて。
A「(鏡を見ながら自分の耳を触り、)ピアスかぁー。(我に帰り)いやいや、ないないない」
Aがトイレから帰ってくる。スマホで『ピアス 痛くない』で検索して、検索結果を見ながら歩いている。
その後、先輩であるAが会議に出かける。
先輩Aが会議から落ち込んだ顔で帰ってくる。
B「どうしたんですか?そんな浮かない顔して」
A「聞く?会議で資料出そうとしたら何故か彼氏との写真がスクリーンの大画面に映って。もう恥ずかしすぎて穴があったら入りたかったよ」
B「私がその場にいたら(ピアッサーを掲げて)ピアスぐらいの穴なら作ることできましたね♡」
A「今ので完全にピアス開けたくなくなったわ」
おわり
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