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日本製鉄のUSスチール買収が成功してたら、ハリスが大統領に成ったかもしれない説。

電力やガスに代表される大企業の重役連中の上から目線、高びーな間抜けな態度に呆れる事が多い。基盤産業の必需品は黙っていても売れるので、殿様商売根性が抜けないのだう。

米国鉄鋼労働組合が日本製鉄のUSスチール買収に反対したのは、競合相手のクリーブランド・クリフス製鉄が、裏で労働組合を反買収に誘導したとも言われている。トランプは、これに乗ったという事だろう。民主党基盤だったはずの五大湖周辺の錆びた鉄の工業州は、今回の米大統領選でトランプを支持し勝利を決定づけた。

米国の普通の肉体労働者は会社を信頼しない。いつなんどき会社都合で解雇されるかもしれないからだ。こんな状況で日本製鉄の社長は、社長室にいて現地の社員や弁護士に指示すれば、事が運ぶと思っているお目出度い人だ。

組合が買収反対を表明した時点で、日本製鉄の社長自らが現地に乗り込み、組合員と直談判の話し合いをすべきだったのだ。

結果論だが去年、バイデンが反対を正式に発表する前に、一般組合員に対して解雇せずに雇用は守る事、USスチールに新技術を導入して発展させる事、また買収が失敗すれば経営難のUSスチールは、工場を閉鎖して解雇を実施なければならない事等を説明すべきだったのだ。

そのために、日本製鉄の社長自らが五大湖周辺のUSスチールの組合を訪問行脚あんぎゃして、頭が単純な一般組合員に丁寧に説明すれば、彼らの考えは変わっただろう。

鉄鋼所のある市行政や賢い市民、多くの経済や経営の専門家、そして一部の賢い鉄鋼組合員もこの買収案に賛成している。もし、組合が買収を受け入れていれば、バイデンも買収を支持しただろう。

そして、今回の米大統領線でトランプ勝利の鍵となった、元々民衆党の地盤だった錆びた工業地帯の五大湖周辺の州は、従来どおりハリス支持に回った可能性は高い。

風向きを変える力は日本製鉄の社長の手の中にあった。しかし、自分の立ち位置を理解せず行動せず、ただ組合員の琴線に響かない業務用コメントを出すだけであった。ソフトバンクの孫、ホンダの創始者本田、ソニーの創始者森田や京セラの稲森だったら組合員と直談判しただろう。

元官系の基盤産業の重役は本当に殿様商売しかしない、お役人根性にまみれたお粗末な連中だ。日本製鉄の社長の記者会見も、全く御門違いのあがきをしている。相手すべきは鉄鋼組合員である。何故なら彼らは有権者で、大票田だからだ。だからこそトランプもバイデンも買収反対に回ったのだ。

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