轟音
正気を失った猿が喚く世界、大義を失った偉そうなだけの奴ら、罵るための風景に佇むエゴ、誤解ばかりを生み出す栄誉や、黄ばんだ春を軒下に放棄して、すべては、あらがうほどに食い込み、ただ、くたばるだけの今朝に訪れる曖昧さを統計して、数学的な狂騒にもたらされるものが、そこかしこに、混沌を生み出し、規制や罰則ばかりが今を嬲り、希望すらもなく、ただ、拙い日々を徘徊しては、定めもなく、ゾンビのように行進しては、境目もなく、切り取られて行く日々の欠損や、ただ、用いるものに従わざる終えないようなものに対する苛立ちばかりが加速し、意思に枷を嵌め、自らの大切な世界性なんかを狭めては、孤立していくだけの君にも、孤独である事で、より良い考えなどに至る前に割って入り込む普遍性などが、気管支に入り込み、咳き込み、塞ぎ込む今を、無重力で超越して行く意識が、厭世観などに騙まされずに、今を弄び、いたぶる狂気が、確かな今を破壊し、蔓延る悪意や、曖昧な理想などにふやけるだけの手足や、斡旋されるだけの毎日を蛇行しては、素敵さなども破壊され、寂しく漂う意思は、欠如なんかを孕み、蔓延る悪意に飲み込まれ、能動的に動く事も出来ずに、今に縛られ、痺れるだけの日々で、悲観的に蠢く自己を、とめどない痛みで縛り付け、束の間の休息すらも得られず、今に支配される事で、増して行く快楽の傀儡になり、過ちばかりが蝕むような世界を、どうしたら愛せるのかと、悩み続ける君の私怨のようなものが、入道雲なんかに変化して、激しい雷雨を生み出しては、打算的な君を模倣する子供たちなんかが、誰彼構わずに虐めたりする間を痛めつけるような鉄槌が、次々に降り注ぐような、美しさを、ぼんやりと眺めている。