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空腹
最高速で過ぎ去る君との思い出、おめでとうとありがとうが交錯して、さようならと雨降らせるラストシーン、じっとりした寝室に備わる唯我論に磔にされ、物理学的に消費されてゆく夏や、痩せ細った街路樹を越えて、神経質そうな老婆が投げかける理不尽な問答や、楽しい帰り道に抱く思い、四季折々のオーガズムが旋回し、瀕死の思いに、手を差し伸べたり、差し引いたり、曖昧にしたりと、先天的なものを謳い、君を騙したり、神になったりと、蠢く思いが、手当たり次第に破壊するような、バンダリズムを未だに、信仰するような時代錯誤に陥るような輩が、バックアップを破砕し、蔓延る愛を吸い込む掃除機に乗り、厭世観を揶揄する高次の意思やら、相似する余暇や、チグハグなエゴや、散りばめられたメタファーの不規則な整合性、現時点を貪り食う餓鬼たちのレクイエムが降り注ぎ、擬態化する余韻や、消費的な嚮導により、道に迷う子羊たち、散漫な競争により、理性を損なうだけの政治性により、偏りを示したり、諦観に至ったり、労わる事を忘れたり、災いに震えたり、利己的になったりと、騒がしく過ぎ去るだけの、惰性な生活や、約束に吸い付く蒜や、貧困化した私たちのグルーミングや、性善説や性悪説に戸惑う子供たち、焼け野原と化した街並み、漂う一切が収斂し、連動する形式や、からまる景色、蠕動する意識が、春を紡ぐまでの軌跡、現行に関わるものの全てが、回収されたり、裁かれたり、堆積する理由が、理不尽に消滅したり、ささやかな幸せにとどまる事が、答えを超越するような、愛を生み出すのよ、と語りかける君の横顔だけが、私の世界を救うのです。