偶像
アニミズムを食べたボイジャー1号が話す宇宙語、耽溺を繰り返す足指、倫理観を逆撫でする、論理的なカフェでの一抹の不安が繰り返す悪魔崇拝、さもしい記憶のハレーションや、不規則な呪詛を放つ海鳥たち、退廃的な災厄により、生贄として運ばれていく世界観が孕む、激情の後、背広の中で撹拌される猜疑心の愚かさや、些細なことで、悲しむ君の悟性の青さ、定期的な終末論に苦しむ、孤独な人が、自らに課せた罪や枷、解き明かすべき秘密や、季節的な悩ましさを折り込み、一つの書物に改ざんしていく、数多の試みや、復元される幼稚さの中で、紊乱な衝動を運んでくるトラックの群れ、無数のシンドロームが謳う不吉な感性、消毒済みの街や、砂漠化して行く思い出、承認欲求に震える少女たち、はびこる悪意を、電波や、ネットワークに乗せ、恬淡な我を、即座に、高尚なものに落とし込むための倒錯の痕跡や、瑣末な結末を、量子的なもので加工して、宇宙の理に反し、度重なる熱情の果てに、散りばめられたメタファーや、毎晩の苦しみの化合物、物質的な雨に濡れては、願い事が食い込む夜に、肥大化していく君の汚穢、ランダムな結晶や、強調される真理からの乖離、理解などは、程遠いものであるし、届いたところで、何の正しさもなく、ただ、ひたすらに追尾してくる、誘導ミサイルから逃げ惑う人々の新たな苦しみから解放するために、ただ、ひたむきに、君を愛するような予感。