見出し画像

通過

原型も留めぬ精神、すべての発露や、世界的な愛の発作や、流動的な初期衝動、汎用される答えや、今にリズミカルに消費される真実を飛び越えて、短絡的な厭世観に騙されずに、ずっと続くであろう喜びを携えて、延々と老化するだけの、忌々しい自分や、絶えず分裂して行く心身や、怠惰な対価に備わる退廃的な呪詛、侵食して行く無数の誤りや、意味の行方や、服用し続ける慈悲による精神内部での大雨、神経質そうな遭難者が徘徊する深夜の街、瘴気により、淀んだ空や、その場で退行して行くだけの意味合いの不潔さ、悔悟を謳う猿のマーチが聞こえて来て、飢渇するだけの、君が、境目もなく誰かを愛したフリをして、騙し合う隙間に現れるセオリーを無視して、貪るだけの強欲さにより、生まれた社会なんか超越して、そこで、抵抗し続ける事により、凝り固まらずに、答えを乗り越え、均等なものすら、そこにはなく、ただ、素っ気なく過ぎ去るだけの幼稚な混沌さが、今を締め付けるのだと、泣いている人々の背中や、滑落するだけの、曖昧な自己を放棄して、誰もが、誰かを恨むだけの、幼稚な仕組みから逸脱して、誰もが、誰かを愛するような仕組みですら、何かに利用されるばかりであるし、打算的な奴らが、適応すべきだと迫り、制裁を与えるべきだと迫り、ニセモノの正義感を抱え、重ねる嘘や、かさばる思いの波形や、経過して行くほどに、食い込む苦しみや、チグハグな世界との和解すら出来ずに、ただひたすらに、憎むだけの君たちの、中身のない答えなんかを模倣しては、モラルもなく、守られる事もなく、仲間外れにされ、支え合う事もなく、うそぶいてばかりいる君たちの市場、大それた事を騙り、関わるほどに、煩わしくなるし、言い訳がましく頼りないし、たちまちに現れる慈しみのような、独善的な同情の、虜になってばかりいる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?