幻想
校庭で打ち砕かれた午後を堪能した、ミサイルみたいな恋、脊椎に走る稲妻や、保身やら修羅、紊乱な情動や、星屑の面影、珊瑚礁の家や、ケミカルなドレス、ランチョンミートの乗り物に乗って、文化的な胃酸により,溶けてしまわないように、すぐさま走り去り、横暴な真理に、駆逐された感覚を救い出すために、ためらわずに、戦火に突っ込んでいく、豊かな精神、空腹にせまるクリスマスや、収まらぬ耳鳴りや、超出力で生み出された試験管ベイビーや、走馬灯を弄る、死神の手や、即座に化膿する傷口、機械的な四半世紀や、世論を駆逐するために、降り注ぐ隕石の数々や、罵られるだけの顛末に、加速して行く思い出の矮小さや、思案の中に訪れるカタストロフや、終末論を謳うネズミたち、立場なんかを逆走して、不定期に訪れる結末を利用して、寂れた銀行で、あらがう硬貨なんかを集めては、対義語の彼方で、林立する、不自然な影響も、はがゆく散らばるだけである、と宣言するテレビも、終焉を迎え、対比されるだけの、ライバルも居なくなり、絶え間ない退屈の中で、磔にされる君たちの、恒常的な不安や、貧相な価値を跨ぐ巨大な足、採取されるアニマや、緩慢な熱情が生み出すノスタルジーや、焼け爛れた、恋の終わりや、この汚穢の中で霞む意味の墓場や、意識する以前に、すり替えられる過ちや、贖うほどに、腐る今に干渉していくことごとくの発色。
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