混交
レアチーズケーキのようなベッドで眠り、与えられた真理なんかを打ち砕く拳、散りばめられたメタファーを保管するためのカバンや、やかましいシナリオを越えて、ゲノムやアパシーなんかを破砕して、性格なんか無視して愛した記憶や、愛されたいと願うばかりで、愛するということが、何かすらわからないままに、別れたり支配したりして、煩わしく掴まる所以も先細り、紫外線により汚された肌や、街路樹に絡まる屍骸、あらがうほどに食い込む値や、対価を求める彼女のアイラインやマスカラ、冷めた夢の花や、季節感を破壊した呪文やコード、蓄積したアイロニーを着替えて、縄跳びで遊ぶ傀儡たちの焦燥感、安易な言葉で捕えられた宇宙人や、清潔な生活を保つために、嘘をつく主婦たちの灰燼が降り注ぐ街や、ヤニで汚れた換気扇を眺める質量や、空間を切り裂く猫の爪、あらゆる悲劇の分岐点に居座るドラスティックな君や、陰湿な湿度により、疲れ果てた少女、同化するほどに、補填される過ちの数々や、改ざんされるだけの日々を蝕む陽気、強制的に連れ去るだけの、国家的なプロセスや、プロパガンダを続けるテレビ、高尚さなどを謳い、選民思想に酔い痴れる偏った理想や、倫理観を用い、誰かを批判する事で増して行く快感の虜になり、利己的な規約や、かさばるだけの思い出を破棄して、応用されるための原理や、理性すらもなく、つたない希望を加工し、硬化して行くだけの意識が、殺伐とした世界の中で、恒常的な憎しみなどを孕んでは、ささやかな幸せすら狩るのが、権力的なもののやり口であり、まだまだ奪うために、宦官になり、傀儡になり、ただただ、諦めるだけの人々の渦に飲まれずに、最後まで抵抗し、勝ち取る。