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目指す会 荒川は憩いの場② 2409

今年の夏は、誰かと手を繋いで海岸線を歩いた思い出はないけど、むさ苦しいおじさん(ないしおじさん予備軍)と列を作って走った荒川の河川敷! のことなら嘘も交えながら語れる。
ケツメイシ「夏の思い出」は誰がなんと言おうと名曲。「山、川、よりやっぱ海」って歌詞があるけど、ここでいう川って多分だけど荒川のことでは無いんだろーなー…

この日は秋に開催予定の目指す会一大イベント(チーム対抗戦)に向けて、あるチームが荒川で練習するとのことで筆者も便乗した。
普段はめったに顔を出さないレアキャラが数人。朝から偉いじゃんと感心した矢先、そのチームメンバーの1人に目指す会ボスE原氏がいて、彼に強制的に招集されたと知る。

E原と1度接点を持ったが最後、彼は反社の追い込みの如く地獄の果てまでついてくる。

強制参加の哀れなおじさんA S田

レアキャラA、S田。産まれたときに母親のおなかの中に怒るという感情を忘れてきたってくらい温厚なおじさん。いつもニコニコと腰が低い。
彼は怒るのに加えて断るのも苦手なのか、ノー練習でヒルクライムのレースやトレランの大会に参加することがある、E原の追い込みの被害者。
そのため大概彼がメンバーの中で最後にゴールするんだけど、くたくたのボロボロのはずなのに笑顔を絶やさずに帰ってくるもんだから、もはや表情筋が整形手術失敗したみたいにニコニコ顔で固定されちゃっているのかも知れない…

強制参加の哀れなおじさんB I藤

I藤は筆者の2つ下で、入社当初が同じ部署だったこともあり中々付き合いの長いやつ。
彼もS田と同じく笑顔がちな表情だが、S田の笑顔が純粋無垢であるならI藤のは裏で何考えているか分からないタイプの笑顔。ときおりぼそっとブラックジョークをかましてくる悪いやつだ。
新宿のとあるでかいオフィスビルの所長を務めるI藤はフットサルをやると積極的にキーパーを務める少し変わったやつでもある。

赤いシャツがN谷

最後はこの日唯一の若者(20代)N谷。彼の特徴はなんと言ってもスタミナだ。パワプロで言えばG、1回を投げきるのも厳しいnot無尽蔵。

彼は体質なのかスタミナの限界を迎えると食べた物を戻す癖がある。
超強豪校の練習がきつすぎてそのような生理現象が発生するのは、スポーツ漫画を通して我々の常識となっているが、彼のそれには圧倒的な早さがある。

押すなよ押すなよの古来からの伝統芸能は、押す押さないの駆け引きの絶妙なタイミングで押す(もしくはあえて押さない)ことで笑いが成立する。これに例えるなら彼のリバースのタイミングは最初の「押すなよ」の「押すな…」くらいで押しちゃう感じの早さ、とんこつラーメンのゆで方粉落としくらい速攻なので周りの人間からするとえ、もう? と目と耳を疑うことになる。

もうひとつ、N谷の特徴は天然度Sにある。

ロードバイクに必ずといっても過言ではない固定ペダル、N谷はこの日初めてこれをつけてきたという。
ペダルの交換は慣れてしまえば造作もない作業だが、初めてやるときは既設のペダルがびっくりするほど硬く固定されてるので外すだけでも一苦労。それを考えれば交換してきただけでも偉いぞN谷と褒めてあげたい。

がしかしそうは問屋が卸さなかった。

堀切駅での集合を終えいざ出発という矢先、N谷が「すみません、ペダルがはまりません」と言った。
「いやいや、お前ここまでそれで来たんじゃないの?」誰もが思う真っ当な質問。
それに対してN谷「いや、固定されるの怖かったんではめずに来ました!」

ん? ここにいる全員が ん?? ってなった。何を言ってるかよく分からない。

聞くに彼はペダル交換したは良いが1人で乗ってる最中に転んだら怖いからここまでははめずに来たという。ツルツルのソールでペダルを回す、今の時代に自転車じゃなく人力車で移動するくらいの非効率性。

いや、近所で試してからこいよ、と全員が突っ込んだのは言うまでもない。しゃーねー、教えたるかとレクチャーをしたときに発覚したのがこれ。

look社のペダル

おいおい会社が違うやん…
彼のクリートはもちろん圧倒的シェアを誇るシマノ製。look社のペダルにはまらないのは少しチャリをかじったことがある人なら知っていること、麻雀でウーピン待ってたらウーソウ来たようなかんじ。

まぁ違うメーカーだと駄目なのは知らなかったとして、やっぱり試すやろ交換したら、そこで気付いて事前に質問してこいや! という問い詰めに対してもヘヘペロな態度。

故に彼は未だ固定ペダル未経験者。

でもこの日はリバースすることなく、ゆっくりではあるのもも着実に我々について来ていた。スタミナはGからFにランクアップ。

こんな感じでこの夏も妙な思い出が出来上がったとさ。

次回からは2年連続で参加する事となった赤城山ヒルクライム、その模様をお送りする。なんと今年は天気が悪かったとさ、どうなるとこやら乞うご期待。

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