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サンタクロースが来た「お部屋」がある人生とない人生。

今日はクリスマスイブ。小さな子とお母さんたちのヨガ教室で話したお話です。サンタクロースはあなたの家に来ますか?いつまで来ますか?

松岡享子先生の「サンタクロースの部屋」という本があります。

こちらに書いてある松岡先生の文章がとても素敵なのです。引用じゃないので私の言葉になってしまいますが

サンタクロースという想像上のことを「信じる」ことで、心にサンタクロースのお部屋ができます。そのお部屋からある時期になるとサンタクロースはお引っ越ししてしまう。出て行ってしまう。しかしそこにサンタクロースが居たというお部屋は残る。そのお部屋にはその後、いろんな人が出入りする一生のお部屋になる。

というようなことが書いてありました。そして私が思うのは、最終的に自分が何かあった時に、そこに逃げ込めるお部屋になるのではないかなと思うのです。

「想像したことが存在する」そのお部屋ほど安心していられる居場所はないと思うのです。何があってもそこにいれば安心です。想像したこと、そして「信じたこと」が叶うという経験をした最初のお部屋です。

そこは、その後、様々な人が訪れて、いろんな生き方や想像が育まれるお部屋になるでしょう。サンタクロースはそのきっかけになるのかもしれません。

時に絶望するほどのことがあるのが人生です。人生は、絶望や辛さや苦しみに溢れています。辛いことがるのが普通なのです。そのたびに、私たちは乗り越えて生きていかないといけません。

その時に手を差し伸べる、一緒にいる、助け合う、親がそんな存在としているのは大事なこと。そして辛い人を救うお仕事や役割の人も必要です。

しかし、一番大切なのは自分で乗り越えることです。

どんな助けも、サポートや応援にしかならないからです。乗り越えるのはいつも自分です。

すると、親がしてあげられる一生物のギフトは心の中に逃げ込める、そして安心できる、新しい想像をできる、その想像を信じることができる、そしてもう1度頑張れる心の中の「お部屋」を作ってあげることではないでしょうか。

いつも助けてあげる存在でいることよりも、大事なプレゼントだと思うのです。一生乗り越えられる自分でいられること。

それを自分の中に作れた人は強く生きていかれると思います。

中高年の引きこもり人数は内閣府調査で60万人。潜在人数は100万人とも言われています。そのきっかけは仕事のつまづき、職場に馴染めない、人間関係がうまくいかない、などです。

そして孤独が生む、悲しい事件が多いです。

支援や助けが足りないほど、困ってる方が増えています。子どもの時に、そのお部屋があれば、違う人生を選び直せたり、自分で癒せたり、いろんな力が備わるのではないかなと私は思っています。

というのも、私にその部屋が存在していたからです。想像力が豊かすぎ、妄想が過ぎるのが短所だと思っていたこともありました。しかし、小さな頃から絵本と童話に没頭し、病弱で入院しながらも希望をいつも想像していた私は、いつしかそのお部屋が自分の中にあることが、大人になった自分をどんな時も支えてくれました。

その説明がつかなかったのですが、松岡先生の本を読んで、一致したのです。その心の中の部屋の存在と大切さに。

ヨガの観点から言うと、私たちは外側の世界に満たされることはないということを悟り、自分の奥深くに幸せや歓喜が含まれていること。それを体を使って追求するのがヨガです。自分に自分で満たされいることを知れば、いつどんな時も、揺るがずに幸せを保つことができます。

一緒だなと思うのです。

自分の中の、幸せを満たすお部屋。次に進むためのお休みのお部屋。

サンタクロースから現物のプレゼントをもらうにとどまらない、「信じる」「叶う」「想像する」その心。ご両親ができる最大のギフトがそこに含まれているのだと思います。

メリークリスマス!全ての方が、幸せに満たされますように。明日に希望が持てますように。

心から愛を込めて。





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鈴木めゆ
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