空に浮かぶ雲
マインドフルネスの実践では、自分の思考や身体の様々な感覚の存在を認めた後はそれに執着しないことが大切とされています。自分のマインド、つまり心の中は本来、汚れがなく無色無味無臭で透明な空間のようなもの、つまり空(そら)のようなもの。そして、あれこれと忙しく浮かんでくる思考は空に浮かんでは流れ、また浮かんでは消えゆく雲にたとえられます。瞑想などの実践を通じて雲が変化する経過を観察するうちに、やがては一つ一つの雲に執着することを辞め、雲の有無にはとらわれず空そのものの存在に気づいていく営みがマインドフルネス瞑想だと言うこともできます。
「瞑想しよう!」などとかしこまらなくてよいので、試しに一度、ただ静かに座り、自分の思考がいつ生まれいつ消えていくのか観察してみると大変面白いです。実験だと思ってやってみてください。思考の始まりを捉えてみようとしてみてください。難しいですよ。思考の始まりをなかなか捉えられないことに気づくでしょう。晴天だったはずの空がいつの間にやら薄っすらと雲が発生したと思いきや、あっという間に入道雲にまで成長してしまうかもしれません。そんなふうに5分もしないうちに思考で頭がいっぱいになったりするものです。いつの間に思考に支配されてしまったんだろう?頭をひねりたくなります。
でも落胆しないでください。これは失敗ではありません。瞑想なんか向いていないとふてくされないくださいね。マインドフルネスって、そんなものなのです。いつも頭の中は思考でいっぱい忙しいことに瞑想したことで気づいただけです。日常生活の中では気づきにくい点に気づいてしまっただけなのです。瞑想が上手くいった証拠です。そして、今はどんな嵐雲で厚く覆われている空でも、お日様は隠れて真っ暗でも、空自体は汚れてはいないことを思い出してください。
Mindfulness のプラクティスは、よく "learning a skillful way of working with the mind"と表現されることがあります。何のスキルも武器も持たずに丸腰で、思考と格闘の末に手放すなんて…そんなことできませんよ!笑
ここで大切なポイントがあります。マインドフルネスの実践に失敗はないんです。始めてみれば何か気づきが得られるでしょう。
でも、どうやって始めるの?って…?そうですね.... 。ただやれって言われても困りますよね。それは、また別の記事にまとめることにしますね。
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