死に至る病(後編)
(前回のあらすじ)
男の行動原理はエロで出来ている。
さて、2021年秋の話をしよう。
体調に異変を感じたのは、11月中旬だった。
毎日欠かさずに行っていた各所へのおはツイも億劫になり、登山や料理も気が進まなくなっていた。
またLOH症候群が再発しだしたか?と思い、睡眠と筋トレ(筋トレはテストステロン値を上昇させる効果がある)は行うようにしていた。
だが一向にやる気は起きない…。確かに11月は仕事でもプライベートでもストレスのある事が重なった。
12月になってやむなく病院へ行き、再度LOH症候群の疑いがないか血液検査をしてもらった。
…結果は正常値の範囲だった。
呆然とした。今度はホルモン注射でもなんでもやってもらって、早く治してもらいたかったのに…。
この頃には胸の苦しみも伴うようになってきていた。
そして症状は悪化の一途を辿り、12月下旬に仕事はギブアップの旨を上司へ告げた。幸にしてひとまずゆっくりしなさい、と言われまた休む事となった。
しかしこの症状は一体何か?最もシンプルに考えられるのはうつ病だ。だが自分がうつ病だと認めたくない気持ちからか、年を越すまで病院へは行かなかった。
またここでの悪手は、Twitterをほぼ辞めた状態としてしまった事だ。仕事も休み、Twitterも休止した事で外界とは隔絶された状態となった。追い詰められた人は、大抵選択肢を狭めてしまっている。違う道があるのにそれすら見えず、どんどん追い込まれていく…
気分は優れないが、何でもイイからツイートすれば良かったのだが、変な自尊心が邪魔したり、あるいは弱い自分を見せる勇気がなかった。
年末に差し掛かり、母が大掃除のためこちらへ来たのだが、母は自分を見るなり異常を察知したようだ。「もう驚かないよ。とにかくお正月は帰ってらっしゃい。」そう言われ、本当は帰りたくもないところだったが、実家へ帰省する事とした。
テレビでも外でもお祝いムード一色だが、自分は沈んだまま。「とにかく暗い佐藤」である。
帰省した際に家族とも話し、年が明けたら心療内科へと行く事にした。
心療内科へ行き、問診を受け、ひとまず投薬治療を受ける事になった。だがなかなか良くならない…
とにかく起きている間、ほぼずっと胸が苦しい。動悸はないが、重い鉛を抱えているようだった。
夜は薬のせいでなんとか眠れるが、とにかく朝を迎えるのが毎日苦痛だった。何もする気は起きず、胸の苦しさを誤魔化そうと動画を見ても楽しくない。かつてよく見に行っていた配信も、楽しそうな皆を見るのがつらく、足が遠のいていった。皿一枚洗うのですらとんでもない気合いがいる。とにかく無気力だった。
問診を受ける度に薬は増える一方。状態は良くならない…衝動的に飛び降りたい気持ちになった事もあったが、最後に残っていたのは「諦めなければそのうちなんとかなるかもしれない」という気持ちだ。
これについてはLOH症候群にかかっていた時の経験が生きたともいえるかもしれない。
ただ、麻雀をする気にはなれず、数独と謎の水路パズルを気を紛らわすためにやっていた。数独は少し勉強になったが、水路パズルは特に面白くはなかった。500ステージ以上やってたけど。あとなぜかバックドアでも仕込まれてるんじゃないかくらいバッテリーの減りも早い。
やがて春になり、また薬が増えてから一週間程経過したところで気分に転機が起きた。「麻雀やるか…」まだ胸は苦しいが、ふと思いつきやってみようという気持ちになった。
ただ、誰かとあまり接触したくない…そこで選んだのが雀魂のサンマ三玉東だ(実際は何人かFFさんに遭遇したのだが!笑)
すぐ終わるし、負けてもそこまで気にならない。
そこからは、起きている間はサンマをひたすらやっていた。気が付いたら雀聖になっていた。
だが、昇段ツイートをいきなりするのは気が引ける…私はダマを続行し、四麻もやる事にした。
そしてまたしばらくし、私が玉東を打っているのが酒井軍団にバレて笑、軍団DMから挨拶を再開した。
この頃には気分はだいぶ良くなっていた。
あとは復帰ツイートをし、たくさんの心配とお帰りの言葉をいただいた。本当にありがたい限りだ。
自分がダマを決め込んでいる間も連絡をくれた方もいて、ありきたりだがやはり人間は一人ではないし、ありがたかった。
そして今に至るわけである。体調が戻ると今まではなんだったのかくらいの気分になる。人間不思議なものだ。
うつ病としては比較的早く立ち直れた方だとは思うが、長く患っている人もいるし、別の難病を患っている人もいるだろう。
皆さんに伝えたいのは、膝をつくことは恥ではない、立ち上がるさ何度でも。
いや、これは安室ちゃんの歌の歌詞だが。
無様でも立ち上がれば、無様じゃなくて、それが生き様になる。
これはヒムロックのハマスタでのMCで言ってたやつだが。
諦めたらそこで試合終了ですよ・・・?
これは今思いついた(大嘘)
とにかく諦めないで欲しい!それだけ!
生きてるだけで上々!
頼れるものはなんでも頼ろう!
また具合が悪くなる事もあるかもしれない。何しろ40歳オーバーのポンコツだ。
ただ、決して諦めない、それだけは忘れないようにしたい。
終わり
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