Unity 1週間ゲームジャム お題「密」振り返り
unityroom主催の一週間でゲームを作るイベント、Unity 1週間ゲームジャム(#unity1week)に参加しました。
イベント期間は2020年04月27日(月) 00:00〜2020年05月3日(日) 20:00、今回のお題は「密」でした。
作ったゲーム
今回、私が制作したゲームは「密ですイーパー」。マインスイーパーにお題の「密」要素を追加したゲームです。
前回に続いて2回連続2回目の参戦となった今回。前以上の結果を出すことを目標として開発を行いました……が、結論を先に書くと結果は全項目ランク外で評価も芳しくありませんでした。まあランキングは相対的なものなので気にしても仕方ありません。ここからは開発期間をどう過ごしたかについて詳細に振り返っていきます。
1日目(企画)
お題の「密」を聞いた時、すぐにバズワードとなっていた「密です」が思い浮かびましたが、当初はそれ以外で勝負しようと考えていました。隠密、秘密、密告、密男、密密……いろいろな熟語を思い浮かべてはゲームにできないか考えましたがどうしても頭から離れない「密です」の三文字。結局、バズワードの強さに屈する形で開き直って「密です」を使いまくったゲームを作ることにしました。
次はどんなジャンルのゲームを作るか。自分が得意というかこれしか作ったことがなかったローグライクゲームで行くのか、まったく別のジャンルで行くのか……色々なジャンルと「密です」の組み合わせを考えた時、ピンと来たのがマインスイーパーとの組み合わせでした。密集している地雷を「密です」で除去していくという大まかな仕様はここで決定しました。
2日目(仕様作成)
1日目に思いついた仕様をどうゲームに落とし込んでいくかを考えました。「密です」を使いまくってやると考えていたのでそれにはキャラクターがいた方がいいし、キャラクターがいても既存のゲームをベースにするなら開発コストはそこまで膨らまない考えてキャラクターを操作するマインスイーパーにするという仕様がここで決まりました。
ベースにしたゲームは指定した位置にキャラクターを移動させるという要素を持っている前回のゲームジャムで制作した「細マッチョ勇者育成計画」。ここから使える骨組みを抜き出して2日目の作業は終わりました。
3日目(独自仕様の実装)
実現性や面白くなりそうかを早く確かめるためにも一般のマインスイーパーと異なる独自仕様の部分を先に作っていくことに。
キャラクターの移動は前回の素材を流用。マインスイーパーでいう地雷にあたる外出者を配置していくロジックや個人と集団の判定と対処方法を実装。無機質な印象のマインスイーパーにキャラクターがしゃべることでポップな印象を与えるように、等々いろいろ考えながらとにかく思いつく限りを実装していきました。
4日目(マインスイーパーの実装)
一通り独自の要素を作った後にマインスイーパーのロジックを後から作り込んでいきました。周囲の地雷の数を表示する処理とか、周囲に地雷に隣接するマスがなければ一気にマスが開く処理などです。
5日目(バランス調整)
前日まででゲームの基礎はほぼ完成していたのでここからバランス調整のために地雷を隠してプレイ。2ステージ目までのチュートリアルを終えた後、一般的なマインスイーパーにおける初級程度の数を3ステージ目に配置。ここからステージが進むたびに少しずつ外出者と密集団の数を増やしていき、最終的に中級程度の難易度になるように最初は設定していました(現在のハードモードに当たる「都民モード」の難易度)。この時点ではやや難しいけどゲームオーバーになる事はないし別にいいか、くらいの気持ちでこのモードだけで行くつもりでした。
6日目(難易度追加)
微調整やらバグ取りやらをして最終調整に入っていたけど、やっぱり気になる難易度設定。そんな時、ツイッターのTLを眺めていると難易度選択を付けたタイトル画面を上げている制作者様のツイートが目に入りました。難易度が気になるならやさしい難易度と難しい難易度を分ければいい。単純な解決策なのに視野が狭くなってることってあるんですよね。ということで急遽、それまでの難易度をハードモードとしてやさしめのノーマルモードの作成をこの日から開始しました。
7日目(仕上げ)
ノーマルモードの難易度調整をして、残った時間でゲームの一番のウリである「密です」の爽快感を増すための演出を強化。締め切りまで残り2~3時間のところでゲームの投稿を完了しました。
結果
最初にも書いた通り全項目ランク外です。はい。まあ順位は相対評価でしかないので気にしません(←こう書いてる人間はだいたい気にしてます)。2回目の参戦なのでここからは前回からの各指標の増減をまとめます。
閲覧数 : 約400 ⇒ 約1100(+700)
評価数 : 77 ⇒ 157(+80)
楽しさ : 3.948 ⇒ 3.783(-0.165)
絵作り : 4.156 ⇒ 3.713(-0.443)
サウンド: 3.870 ⇒ 3.580(-0.290)
操作性 : 3.805 ⇒ 3.465(-0.340)
雰囲気 : 4.052 ⇒ 3.726(-0.326)
斬新さ : 3.987 ⇒ 3.764(-0.223)
閲覧数の伸びは正直予想外でした。GW期間中ということを加味しても1000を突破するとは思ってもいなかった。これは素直に嬉しいです。また、スコアランキングを見ると表示される30位までが一番良いエンディングを見れるラインを突破していて、しっかりやり込んでくれているユーザが多かったのも良かったです。
評価数が伸びたのはおそらく前回よりも評価期間にたくさんのゲームをプレイした結果でしょうか。他作者様のゲームをプレイすると遊んだユーザとして表示されて相互評価されやすくなる、という素敵な仕様がこのゲームジャムの良いところです。
評価についてはご覧の通り全指標がマイナスです。はい。ここはもう受け止めるしかないですね(歯軋り)
良かった点
新しいマインスイーパー(またはそれに似た何か)として評価してくださる方が多く、楽しさと斬新さは前回を下回ってはいるものの他の項目に比べると減少値が小さかったのが良かった点です。マインスイーパーに少しアイデアを加えただけのものだったので新鮮味に欠けるかと思っていたのですが、新しい物として評価されたのは正直うれしかったです。
反省点
操作性については気を付けていたはずだったんですが、前回よりもかなり低く出てしまったのが残念でした。マイナス評価されたポイントがいまいち掴めていませんが、分析して次につなげていきたいと思います。
また、他の作者様のゲームをやって今回一番圧倒されたのは演出面でした。「密です」の演出はそれなりに好感を持っていただけていたようですが、その他の演出が貧弱だな~、と。次に作るゲームではこのあたりにも気を付けていきたいです。
印象に残ったゲーム
他の作者様の作品の中で特に印象に残った作品を5つほど紹介させていただきます。かなり偏った趣味趣向を持っているのであしからず。
SAVE THE I - Nurikan
ストーリー仕立てのアクションパズル。短いSFストーリーですが主人公への感情移入のさせ方、ストーリー展開と盛り上げ方、締めまで秀逸で強く印象に残っています。アクションパズル部分は程よく頭を使う内容で短いながらもうまくまとまっているな、と感じました(何様)。納得の総合ランキング入りの出来。ランカー様、頭が上がりません。
蛇VS蛙の膠着 - 栗坂こなべ
蛇と蛙がじゃんけん方式の勝負を繰り返すゲーム、と書くとなんだか単純そうに思えますが両者の駆け引きが秀逸で、負けた時の憎たらしい演出も相まって何度も挑みたくなります。演出面で一番違いを感じさせられたのがこのゲームでした。負けた時に煽ってくるマナーの悪い蛙に何度イラつかされ何度食ってやったか分かりません。
ガンヘッドガール with デュラハン - ashihal(アシハル)
銃頭の女の子としゃべったりリロードしたりする生首の女の子のコンビで迫りくる単色人間(?)を倒していくTD型のシューティング。一見するとネタゲーですが、紹介文に書かれているSF風味の物語を読んでプレイすると不思議と愛着がわいてきます。ゲーム部分は自機を強化しながら増え続ける敵を倒していくスタイルで生首の台詞がいちいち面白かったです。
ゆりゆり秘密のキューピット - 包帯少女makoちゃん🤕新人VTuber
天使を操作して女の子と女の子をくっつけて回るパズルアクション。男を混ぜてしまった場合はスコアがマイナスになってしまうというシンプルなルールでアクションとその場の判断や戦略がほどよく要求されるゲーム性が構築されてるのがうまいな、と感じました。男はただのマイナスアイテム的な扱いなのかな、と思いきや……ゆりゆり(?)秘密のキューピット💘
アーアアー時々あぁぁ - ぽんじゅ
常に揺れているツタを次々に飛び移っていくだけのシンプルなゲーム。スタッフレコードは37(紹介文コメントより)だそうですが、100を超えるくらいやり込んでランクトップである森の王様(評価期間終了時点)に自分が居座ってしまいました。一見するとシンプルなアクションゲームのようですが、制限時間内にツタをどれだけの回数持ち替えられるかルートを探すアクションパズルとして考えるとスコアを伸ばせるようになります。ぜひ森の王様の座を奪いに来てください。挑戦をお待ちしています。
最後に
評価期間を含めて本当に楽しい2週間でした。次に開催される際もぜひ参戦したい、その時はもっとパワーアップした姿を見せられるように日々精進していきたいと思いました(小並感)
それから負け惜しみですが、本当にただの負け惜しみですが今回からランキングが50位以内まで表示されるようになったことで以前のランキングも同じように表示されるようになってないかな~、と思って見に行ったらなんと!「細マッチョ勇者育成計画」が総合41位にランクインしてました。なので、もう総合ランク入りはしたことにして次回からはもっと振り切ったクソゲーネタゲーを投稿していきたいと思います。
記事はここまでです。読んでいただき誠にありがとうございました。最後は今回のランカー様の過去の作品に登場するあの名言で締めたいと思います。それでは皆さんご一緒に……Unity最高や!
※オチに使わせていただいたうんk……Nurikan様にはこの場で深くお詫び申し上げます。「SAVE THE I」、マジで面白かったです。
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