おなじことを繰り返す言葉に寄り添って


母の仮性認知症とのおつきあいはおおよそ10年を過ぎた。


主治医からは、だんだんと認知機能が低下していきますとは、

言われていた。


知識もない私も、仮性認知症なる名称を聴いたことがなかったので、

調べてみた。

どうも、認知症ではないけれども、認知症に似たような症状が出るらしいということのようだ。

さてこの名称を聴く前は、母の症状は、うつ病だと思っていた。

ある時期から、

同じことを繰り返したり、ものを忘れることが出てきたので、

相談したら、いまの状況のことをあらためて言われた。

当時ショックだったことを覚えている。


緩やかに認知機能が低下していくか?

もしくは、急激に認知機能が落ちていくというような説明を受けたから。


しかし、いまは薬も飲まなくなって数年たっている。

ある時期に薬を飲むことを忘れて、それを主治医に相談したら・・・

飲まなくっても大丈夫そうだということで、薬を断つ時期にあるという判断で、それから薬を飲まずに様子を見てきた。


そんなこんなの体験をしながら、

急に乳がんが発見されたけれども・・・・

その話はまたどこかで。


さて話を戻して・・・・

最近また、同じことを繰り返すことが多くなってきた。

私の当時は、この現象にすごく困ってしまった、


さっき話ことをまた話してくる。そしてそれについて答えると、

また同じことを話してくる、そしてさっきそのことを話したよねって言っても、また同じことを話す


こんなことを延々と繰り返していたりした。


しかし?

ふっとあるとき???


こんなことを考えてみた。


同じことを繰り返して言われる側ってなんで同じことを繰り返して言われるといらいらするんだろうか??


問題行動や症状はcommunicationの一形態というならば、

この繰り返されるコミュニケーションスタイルは、何をメッセージしているのだろうか?


こんなことが頭をよぎっては消えてよぎっては消えて

結局答えはですとも・・・・


簡単に考えてみた。


同じことを繰り返していたとしてもそれは同じ言葉やcommunication、

意味ではない。


そして気づいたことは、本人がその言葉を通じて気づくこと(何かを)ができればいいだけの話だと考えた。


そんな風に解釈を変えたころから、

同じことを話す言葉にも普通に寄り添って聞くことができるようになった。

だたそこに、さっきも聞いたじゃんって気持ちは入ってこない。

もし入ってきたら、言葉を聞こえなくなってしまうから。


そしてたまぁ~に私も同じように言葉を返していたりする。



もしかしたら、どこかで私は石頭になっていたんだろうなってことを

感じることがあったりする。



そしていまも同じように繰り返される言葉と共にしながらも、

どんな風にそれを楽しめる時間を創れるのか?

そんな楽しみ方を探していきたいと最近は思っていたりするし、

結構繰り返されることを話されることでためになることもあったりする。


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