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背景がオートマチックに流れるときに


すべてのものは自動化していく。

「AI AI」と叫ばれるずっと前から、少しずつそれは始まった。
農業は1/100以下の労力で運営できるようになった。バカでかい工場では、すべてをラインに乗せてオートメーション化され、ドームがいくつも入るような敷地面積にもかかわらず、そこで働く人は100人程度だ。駅の改札に人はいなくなった。家の掃除はロボットがしてくれる。車の運転はしなくていい。規制さえ緩和されれば、自動で動く軽量化された電子自動車が等間隔に走り、道路は今日もスムーズに動いていく。

労働という労働がなくなり、すべてのものが自動化していく。

この時代を豊かに生きるのは、どれだけ自分の背景に「オートマチック」を描けるか? で決まるのかもしれない。

ー オートマチックは目には見えない。 ー

元はと言えば、「機械」がオートマチックを生み出し始めた。
「AIが仕事を奪う」なんてズレていることを言われてるけど
オートマチックを描くものは、いままで何度も同じことを言われてきた。

機械が生まれた時。
交通手段が生まれた時。
パソコンが生まれた時。
インターネットが生まれた時。

それらが生まれた時、同じように「仕事が奪われる」と叫ばれたのだった。しかし、現実は、奪うどころか、新しい価値観を与えてくれただけだった。

そしてAIが人間を越えようとした時。
いままでの革命とは次元が違うとはいえ、相変わらず「仕事が奪われる」と恐怖に震えるのは、どこかバカげている気がする。
AIがもたらしてくれるのは、新しい価値観だ。


「機械」「交通手段」「パソコン」「インターネット」のような
背景にオートマチックを描くツールが生まれるまでは、土地や建物を誰かに貸して、収益を得るような資産家や、従業員さんがバリバリ働いてくれるような会社を持つ人のみが、背景にオートマチックを描くことができた。

それが、この時代は、誰もが背景にオートマチックを描くことができる。
汗水たらすことだけが仕事ではなく、自分の背景にオートマチックを描くことがこの時代に力を入れないといけない部分なのだ。


先日、友人とカフェで話していると、友人Aは、話している間にいくつも自社の商品が売れていた。友人Bも、同じように自動的に売り上げが発生していた。
オートマチックは目には見えない。カフェの中の他のお客さんと何ら変わりなくコーヒーを飲んでいるのに、背景にあるオートマチックがあるかないかで、勝手に仕事が完了している。
インターネットがオートマチックを加速化させたのだった。

YouTuberだって同じだ。彼らが何をしていようと、動画が再生され続ける限り、広告費が発生する。その間、彼らは常に次の面白いことを考え続ける。ブロガーやYouTuberや新しい仕事を馬鹿にする人もいるけれど、面白い企画を打ち出し、撮影、編集、出演、すべてをこなし、背景を描いている。

そして、オートマチックに力を注げば注ぐほど、自動化できないところに私達は力を注ぐことができる。子供たちと遊ぶことだったり、両親に恩返しをすることだったり、奥さんの話や旦那さんの話に耳を傾けたり、全力で遊ぶことだったり。

そのどれもが、私達が本来一番大切にしなければならない、かけがえのない時間なのかもしれない。

自分の背景に「オートマチック」を描き、そんな自動化できない所に力を注ぐ。まさに理想的な生き方ができる。それが現代の生き方だ。

庭のベンチに座りながら紅茶を飲んでる時も、好きな人とディナーを楽しんでいる時も、スノボをしている時も、キャンプをして星空を見上げている時も、24時間休むことなく、オートマチックに動き続けてくれる。

何かのイベントを企画して募集すれば、深夜でもなんでも、ブログやSNSと言う営業マンが動き続けてくれ、受付処理までしてくれて、応募してくれた人には勝手にメールまで送ってくれる。

メルマガは、個々の登録者に最も適した時間に送ることができ、発行者が何もしなくても、適切な時間に、1からストーリーや案内を送り届けてくれる。
動画も、音声も、文章も、画像も、本人がなにをするでもなく、すべてオートマチックに働き続けてくれるのだ。


背景にオートマチックを描くということは、背景にオートマチックを描いていない人が全力で走っている時も、寝ている時も関係なく、一切疲れることなく、一切文句を言うことなく、淡々と進み続けてくれる。
止まることのない、夜行列車のように。

個々の能力は関係なく、個々の頑張りも関係なく、
背景にオートマチックを描いた人はずーっと進み続けるのだ。

そしてこれからAIがそのオートマチックに入り込んでくる。
「AIが私達の職業を奪う!」とか叫ばれてるけど大いなる見当違いだ。
AIは私達の背景をいままでの何倍ものスピードで大きく鮮やかに彩ってくれる。

そうなると、私達のやることは極めてシンプルだ。
進化を受け入れ、新しい価値観を楽しむ。
それだけでいい。

自分の背景にオートマチックを描き続けた先には、
きっとドラマチックな未来が待っている。

背景を描こう。

この時代に生まれたことを喜びながら。


めしょん

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