マガジンのカバー画像

ソフトな人類学 〜裏・糸島フィールドワーク編〜

10
2024年4月に開催した人類学的フィールドワーク合宿。その参加者による、渾身の振り返りです。
運営しているクリエイター

記事一覧

世界に「驚き直す」 こと 〜「ソフトな人類学 裏・糸島フィールドワーク」レポート

2024年4月26日〜27日にかけて、「ソフトな人類学 〜裏・糸島フィールドワーク」という不思議なイベントに参加してきた。 糸島をフィールドワークの対象として、そーつき(糸島弁で「歩き回る」の意)、考え、話す2日間。この2日間で多くのものを学ぶことができたような気がする。が、それは何なのかを明瞭に言語化するのはなかなか難しいと感じている。 「学んだ」のに「何だか分からない」というのも矛盾しているような気がするが、それはそれで私にとっての真実なので仕方がない。 ここで見たこと

はじめてのフィールドワーク

ゴールデンウィークの4/27・28の2日間、私はとあるイベントに参加してきた。 ソフトな人類学 〜裏・糸島フィールドワーク編〜 一泊二日の合宿形式で、ペアで糸島の街でフィールドワークを行う。その経験を持ち帰り共有し、他の参加者や人類学者の方とディスカッションするというもの。イベントを通して感じたことを記録しておきたいと思う。 参加のきっかけ 私はこの4月で、新卒デザイナーとして会社に入社してちょうど1年。この4月から2年目ということになる。このイベントに参加するきっかけ

人類学的態度の淵に立つ。〜裏・糸島フィールドワーク振り返り〜

ゴールデンウィーク初旬に参加したフィールドワークについて振り返っていく。 参加理由2年ほど前から人類学に興味を持ってインプットやら読書会やらしているが、フィールドワーク/エスノグラフィーの実践の場を求めていた 昨年糸島開催されていた「働くことの人類学」実践ゼミ──「働く」を紡ぐ旅──にとても参加したかったものの、タイミング合わず逃していたのでそのリベンジ 参加動機としては上記のような感じ。特に1点目については前々から課題感を持っていて、ちょうど3月に初めてエスノグラフ

居心地のよい場所から、目的地を定めず歩きだすことー初フィールドワークー

自分にとって居心地の良い場所から、一歩出てみる。 今回参加した糸島のフィールドワークを通じて、一番印象に残ったのは、メッシュワーク比嘉さんのこの言葉だった。 フィールドワークという場に参加しながら、じつは私は人と話すのがけして得意ではない。どこかしら「何か間違っているのでは」という漠然とした心地悪さをポケットに忍ばせて話している。そんな私がなぜか文化人類学という、人と大いに関わる学問に興味を持った。得意ではないからこそ、人がどう考え生きているのか、理解したいという渇望が生ま

糸島のアルゼンチンから、巻き込まれの旅に

福岡県の糸島にて「ソフトな人類学〜裏・糸島フィールドワーク編〜」という一泊二日のフィールドワーク合宿に参加してきました。 ソフトな人類学〜裏・糸島フィールドワーク編〜本屋アルゼンチンさんを拠点に、福岡県糸島市を巡る 色々な活動をしていたり興味を持っている20名の参加者の皆さま 初日にペアでフィールドワークを行い、それをまとめて2日目にみんなでシェアしあう 素敵で豪華な皆様がサポートしてくださいました! 比嘉さん、水上さん、室越さん、松薗さん、牛丸さん、大谷さん、とー

人類学的フィールドワークを振り返って

2024年のGW最初の2日間に、福岡県糸島市で開催された人類学のフィールドワークに参加してきた。 様々なものを見聞きして「学び深いな」とか「いい体験だったな」と思うことはよくあるが、大抵すぐに忘れてしまう。今回の経験はそうしたくなかったので、参加した経緯も合わせてまとめてみる。そして、発信が大事だと思いつつ普段全くできていないので、これを読んだどなたかが何かを考えるきっかけになったらと期待して、noteで公開する。 参加した経緯 かねてより「論理的に考えれば同じ考えに至

福岡でフィールドワークをしたら北海道が知りたくなった

普段はSI企業でサービスデザインに従事しています。利用者がサービスを通じて得る体験を明らかにするUXリサーチは、デザインに欠かせないプロセスであり、フィールドワークはその手法の一つです。私はデザインプロセスの中でも特にUXリサーチに興味があり、福岡県糸島市にある本屋アルゼンチンで開催された裏・糸島フィールドワークに参加しました。 本稿では、自分自身の振り返りを目的に、イベントの様子とフィールドワークを通じて得た気づきを綴ります。 フィールドワークに参加した理由本イベントは、

裏・糸島フィールドワーク『隙』2024.04.27-28

 JR学研都市線は京田辺駅。朝6時台とはいえ、通勤に渦巻く人たちで駅のホームはごった返す。  今思えば私が悪かった。2列になって並ぶのが駅のマナーだが、私は一人で並ぶ女性の後ろに回った。真横に並んで2列になるのは、ちょっとバツが悪いというか、こんな中年男性が真横に来たら睨まれるんじゃないかと思った。すると後から来た若い男性が、女性の横に並んだ。足取りも堂々と、並ぶ私を追い抜かす格好になった。  戸惑いと驚きと、その直後にやってくる悲しさと怒りに浸りながら、そうか私にはそういう

初めてのフィールドワーク/初めての人類学の世界

本イベントに参加した背景 組織・人事領域のコンサルティングを行う中で、現場に入り込み課題を見つけ出す人類学の手法には興味を持っていた。また、データドリブンで何事も解決するという風潮になんというか苦手意識があり、個人的に質的研究というものに可能性を感じていた。 人類学に代表される手法であるフィールドワークは、どんなに本を読んで理論を知ったとしても学んだことにならない領域だ。どちらかというと身体で覚える技能という意味では職人の世界に近いのではないだろうか。 ただ、このフィール

糸島でフィールドワーク🚶‍♀️

4/27,28でソフトな人類学〜裏・糸島フィールドワーク編〜 に参加してきた。 1日目はペアで糸島を歩きまわって、出会った人たちに話を聞き、2日目は見たものや聞いたことををみんなでシェアした。 人類学に興味があって、同じような興味の人たちと出会いたいなと思って参加したけれど、事前にレクチャーとかもあまりなくぽーんと放り出されるような感じだし、私は知らない人に声をかけるのがあまり得意じゃない(というか知ってる人でも迷惑じゃないかなーとかいちいち躊躇う…)ので、楽しめるかなー