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デジタル時代における新しい人間関係の築き方|深い絆を育むための実践ガイド

割引あり


こんにちは。める丸です。


世の中が急速にデジタル化し、1969年10月29日にインターネットが普及してSNSなどに関心を持たれるようになってからというもの人間関係や人との付き合い方というものも大きく変わってきました。


そしてその急速な変化に耐えられずに悩みを抱えたり、孤独を感じたりしている人が近年急激に増加しているように感じます。


かくいう私もそのうちの一人ですので、この悩みについては本当によくわかります。



そこで今回、デジタルと人間関係の関係を紐解くことで、この悩みを解決する方法について紹介していきたいと思います。



序章:デジタル時代における人間関係の再定義



インターネットが日常生活に深く浸透した現代では、私たちの人間関係のあり方が劇的に変化しました。


かつては対面での会話や電話を中心に築かれていた人間関係が、現在ではSNSやメッセージアプリといったオンラインツールを介した交流にシフトしています。
これにより、地理的な制約を超えて世界中の誰とでも簡単に繋がれるようになりました。

デジタルでつながる世界

たとえば、海外に住む友人とリアルタイムでやり取りをしたり、異なる文化圏の人々と共通の趣味について語り合うことが可能です。これらは、デジタル技術の進化による大きな恩恵といえるでしょう。


しかし、この利便性には落とし穴もあります。
多くの人が「繋がっているのに孤独を感じる」という矛盾に直面しています。



SNSでのやり取りが増える一方で、実際に対面で会話をする機会は減少しており、「つながりの浅さ」を感じることが少なくありません。これは、オンラインでの交流が感情のニュアンスを伝えにくく、共感や信頼を築くのが難しいという特性に起因しています。



具体例として、SNSの「いいね」機能を挙げることができます。「いいね」は相手への関心を示す簡単な方法として広く利用されていますが、その反面、相手との深い交流にはつながりにくいという課題があります。


多くの「いいね」をもらっても、実際に心の中で満たされないと感じることは、誰もが一度は経験しているのではないでしょうか。この現象は、SNS上のつながりが表面的であり、リアルな人間関係のような深い絆を形成するものではないことを示唆しています。



さらに、リモートワークの普及も人間関係に新たな課題をもたらしています。多くの企業がオンライン会議ツールを利用して業務を進める中で、同僚同士の「雑談」や非公式なコミュニケーションが減少しました。


このような非公式な交流は、職場での信頼関係を築く上で非常に重要であるにもかかわらず、デジタル環境ではその機会が失われがちです。その結果、職場内での孤立感やストレスが増加しているとの報告もあります。



こうした背景を踏まえ、本記事ではデジタル時代における人間関係の問題点を整理し、それらを改善するための実践的な方法を提案します。



特に、心理学的な観点から深い信頼関係を築くための具体的なアプローチを解説し、現代社会で求められる「質の高いつながり」を実現する方法を探ります。


デジタル技術の恩恵を最大限に活用しながら、孤独や疎外感に打ち勝つためのヒントを提供することが今回書く記事の目的です。


これから詳しく述べていく内容は、記事を読んでくださった皆さんが日常生活ですぐに実践できるものばかりです。


SNSでのやり取りの工夫や、オンラインコミュニケーションを補完する方法、さらにはオフラインでの関係構築の重要性について掘り下げていきます。


この記事を読んで、今日からデジタル技術を正しく活用しながら、より豊かな人間関係を築くための具体的な手法を実践してみてください!




第1章 デジタル時代の人間関係


1-1 浅いつながりの増加


SNSのフォロワーやメッセージアプリでのグループチャットは、人々がかつてないほど広範囲な人間関係を構築する手段を提供しました。友人、同僚、知人、さらには一度も会ったことのない人々とオンライン上で気軽に接触できるようになったのです。


しかし、このようなオンライン上でのつながりの増加は必ずしも「質」の向上を意味するものではありません。



心理学者ロビン・ダンバーの研究によれば、私たちが深い関係を維持できる人数には限界があり、それは約150人程度だとされています。


この「ダンバー数」は、人間の脳の大きさや社会的認知能力に基づいており、これを超える人数との関係は自然と表面的なものになりがちです。

ダンバーはダンバー数を、「もしあなたがバーで偶然出会って、その場で突然一緒に酒を飲むことになったとしても、気まずさを感じないような人たちのことだ」というように定義している。

ダンバー数 - Wikipedia



現代のSNSでは数千人単位のフォロワーを持つことが珍しくありませんが、その中で実際に親密な関係を築ける人はごくわずかです。



具体例として、「SNSの『いいね』」を挙げることができます。「いいね」は一時的な感情的満足感を提供しますが、それが本当に親密度を高めるわけではないのです。



たとえば、ある調査では、SNS上で大量の「いいね」をもらうことが、瞬間的な幸福感をもたらす一方で、持続的な満足感や深い人間関係にはつながらないことが示されています。



さらに、「いいね」をもらえなかった場合には逆に疎外感や不安感を覚えるケースもあり、これがSNS疲れの一因となっています。



また、SNSが提供するのは「見せる」つながりであり、これが本質的な共感や相互理解を促すものではないという点にも注意が必要です。



たとえば、ある人が旅行先での華やかな写真を投稿した場合、それを見たフォロワーが羨望の感情を抱くことはあっても、その人との関係が深まるとは限りません。



このように、SNSがもたらすつながりは、量においては圧倒的である一方で、質においては課題が残るように思えます。



私は人間関係においては量より質が重要だと思っているので、SNSによるつながりが悪いとは思いませんが、親しい人とのアナログなつながりを優先できるように意識しています。


いいねの数を意識しすぎると発生する問題



1-2 孤独感のパラドックス



オンライン上で多くの人々とつながっているにもかかわらず、孤独を感じる人が増えている現象があります。これを「孤独感のパラドックス」と呼びます。


オンラインコミュニケーションは、便利で効率的ではあるものの、顔の表情や声のトーン、身体の動きといった非言語的要素を欠いています。これにより、感情的な共感やつながりを深めることが難しくなるのです。



具体例として、リモートワークの広がりが挙げられます。


多くの企業がオンライン会議ツールを導入し、リモートワークを日常化させていますが、それによって同僚とのカジュアルな雑談やオフィスでの何気ない交流が減少しました。



交友関係を深めていくためには実際に会ってする何気ない会話から相手のことを知ることが必要不可欠なので、それが減少してしまっているとなると深い絆を築くことができなくなります。


これらの「何気ないやり取り」は、職場でのつながりや信頼関係を築く上で非常に重要な役割を果たしていました。それがなくなることで、同僚との距離感が広がり、孤立感を抱える従業員が増えているということが言われています。


たとえば、ある企業で行われた調査では、リモートワーク(テレワーク)に移行した社員の40%が「仕事上のつながりが薄れた」と感じていることが明らかになりました。



図1.テレワーカーの不安感
(テレワークにおける不安感・孤独感に関する定量調査:パーソル総合研究所」より筆者作成)


また、オンライン会議では必要最低限の情報交換に終始し、雑談の時間がほとんど取られないため、職場の人間関係が機能的かつ事務的なものになりがちです。


これが積み重なることで、職場での孤独感が増大し、業務への意欲や満足度にも悪影響を及ぼすことがあります。


1-3 メタバースと新しい社会的つながり



近年注目を集めるメタバース(仮想空間)は、人間関係の新しい形を模索する場として脚光を浴びています。


メタバースとは、インターネット上に構築された仮想空間で、ユーザーがアバターを通じて他の人々とリアルタイムで交流できるプラットフォームの総称です。



VR(仮想現実)やAR(拡張現実)の技術が組み合わさることで、まるで現実世界にいるかのような「臨場感」を伴うコミュニケーションが可能になっています。



メタバースの最大の魅力は、地理的な制約を超えて人々が集まり、交流できる点にあります。



例えば、物理的に遠く離れた場所に住んでいる人々が、メタバース内のバーチャルイベントで一堂に会することができます。


メタバースで世界とつながる


コンサートや美術展、ビジネス会議といった従来の現実空間では困難だった集まりが、仮想空間では手軽に実現可能です。



また、共通の趣味や興味を持つ人々が集まり、特定のテーマについて議論や交流を深める「コミュニティ」が形成されることも多く見られます。これにより、従来では得られなかった新しい出会いや経験が可能になります。



具体例として、メタバース内での結婚式を挙げるカップルの話があります。あるカップルは、親族や友人が世界各地に散らばっていて物理的に一箇所に集まることが難しい状況でした。



しかし、メタバース上での結婚式を計画することで、多くの人がアバターとして参加し、祝福の場を共有することができました。



このような事例は、仮想空間が現実世界の課題を解決し、新しい形のつながりを提供する可能性を示しています。



一方で、メタバースにはリスクも存在します。


過剰に仮想空間に依存することで、現実世界でのアナログな人間関係が希薄になる懸念が挙げられています。



ある大学の研究によれば、メタバース内での交流に没頭しすぎた結果、現実世界の友人や家族との時間が減少し、孤立感を抱える人が増えていることが報告されています。(先ほど挙げたテレワーカーと同じような現象が起こっています)



メタバース内では、アバターを通じて自由に自己表現ができる一方で、匿名性が高く、実際のアイデンティティを隠すことが容易です。この匿名性は、時として信頼関係の構築を難しくする要因にもなります。



例えば、メタバース内でのビジネスミーティングを考えてみましょう。


仮想空間では、アバター同士が対話をするため、非言語的なコミュニケーション(表情や仕草)が大幅に制限されます。この制約により、相手の本音を読み取ることが難しくなるケースがあります。



また、匿名性が高い環境では、不誠実な行為やトラブルも発生しやすくなります。これによりメタバース内の関係が、現実世界でのアナログ的な行動から確立される信頼(ジェスチャーや表情)に基づく関係とは異なる特性を持つ可能性があるのです。



それでもなお、メタバースは人間関係の新しい可能性を広げるツールであり、適切に活用することで多くのメリットを享受できる場でもあります。



例えば、身体的な障害や病気によって現実世界での移動が困難な人々にとって、メタバースは新たな交流の場を提供します。教育やトレーニングの分野でも、メタバースを活用することで、より効果的な学習体験が可能になります。




さらに、メタバースは異なる文化や背景を持つ人々との交流を容易にします。現実世界では交わることが難しいような人々とも、共通の仮想空間で意見を交換し、相互理解を深めることができます。



これにより、偏見やステレオタイプを解消し、より包括的な社会を実現する一助となるでしょう。



本記事では、このようなメタバースの可能性とリスクについて深く掘り下げ、どのようにこの技術を活用すれば現実世界とのバランスを保ちながら充実した人間関係を築けるのかについて役に立つ情報を提供したいと思います。



メタバースがもたらす未来を見据えつつ、私たち一人ひとりがその利点を最大限に生かす方法を考えることでデジタル時代だからこそ発生するの人間関係の悩みを解決していきましょう!


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