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論理的思考という名の詰将棋|エッセイ

将棋盤の上に駒を並べ、一手一手考えながら詰将棋を解く時間。



駒の動きを読み、次の一手に込められた意図を探る。



この過程は、まるで人生や仕事における「論理的思考」の縮図のようだ。では、論理的思考とは一体何だろうか。



論理的思考とは、筋道を立てて物事を考える能力を指す。



事実やデータに基づき、仮説を立て、それを検証しながら結論に至るプロセスを含む。直感や感情に頼るのではなく、明確な理由づけを持って判断することが求められる。


これについて、詰将棋が同じことなのではないかと思ったのだ。



次の一手を考える際、単に駒を動かしてみるのではなく、勝利への確実な道筋を描く必要がある。自分の駒をどこに動かせば勝利に近づけるのかということを考えて、今までのデータや経験から動かす方向を決める。



たとえば、詰将棋で「王手」をかける局面を考えてみるとわかりやすい。



いくつかの候補手が頭に浮かぶが、どれが最善かを選ぶには、相手の反応を読み、その後の展開を想定しなければならない。



一見有効そうに見える手も、相手がそれにどう対応するかを見誤ると失敗に終わる。ここには、因果関係を追い、選択肢を比較し、最適な手を選ぶという論理的思考の本質が表れているように思う。


詰将棋の魅力は、一手一手が積み重なり、最後には必ず解が得られる点にある。


しかし、その道のりは簡単ではない。盤面全体を俯瞰し、駒の配置を把握し、次の一手がその後の流れにどう影響を与えるかを考える必要がある。このプロセスこそ、論理的思考のトレーニングとして最適だ。


論理的思考においても同様に、一つの行動が次の展開にどう影響するかを見極める力が必要だ。


たとえば、日常での課題解決においても、問題の核心を見極め、適切な解決策を選ぶ力は、詰将棋を解くプロセスとよく似ている。いきなり最終的な結論を求めるのではなく、まず仮説を立て、小さな一歩を積み重ねることが大切だ。



私はしばしば、結果ばかりを求めてプロセスを軽視してしまう。



しかし、詰将棋も論理的思考も、その魅力は「一手一手の積み重ね」にある。一見遠回りに思える手でも、それが最後に勝利へとつながる布石である場合がある。



その意味で、論理的思考とは詰将棋のようなものだ。焦らず、確実に、勝利への道筋を描き続けることが重要なのだ。


noteにしても、どのような記事を書けば読んでもらえるかということを読者の目線で考えることから始まり、どのような内容にするのか、どんな分量にするのかなどを決めていく。


そして、どうすれば王手できるのか(読んでくれた方の役に立てるのか、需要のある記事を書けるのか)を詰将棋のように考え抜くのである。


これも論理的思考であるように感じている。



毎日論理的思考力を磨く場としてnoteは優れたプラットフォームだと、初心者ながらに思っています。







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