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綺麗なOG
この春、母校の高校でOB講話というものが開催された。
実はこの行事は、毎年恒例の行事で、OBやOGが母校を訪れ、大学のことや受験のこと、高校生活のことなどを在学生に向けてお話をするものだ。
目的としては、進学校ならではの、勉強のモチベーションをあげるというものが大きいのだと思うのだけれど、同じ高校出身だというのに毎度綺麗な高学歴お姉さんがひとりはいるので、私はそれが毎回楽しみだった。
とてもとても辛い受験期で、私の心の不調はきっと受験が原因なんだろうというくらいには、常に追い詰められていたけれど、ひとつのモチベーションに、私も志望大学に受かったら絶対に綺麗になってOB講話で話してやる!というのがあった。
恥ずかしい話だが、よくお風呂場で、自分の現在の勉強方法や苦しかったことを超えたことなど、悠々と妄想で語っていた。
今年、学年で言うと大学3年生、私は休学しているのでまだ2年だけれど、の私達にOB講話の依頼が来た。
といっても、現在も母校に在籍している先生の担任のクラスの人が大体依頼されるため、担任が転任した私には依頼はこなかった。
依頼の存在を知ったのは、同級生のインスタのストーリー。
すらーっと流れてきて、多分何度か上がっていたのだけれど私が気付いたのは締切日を過ぎてからだった。
理系のOBOGが不足しているとのことで、これはチャンスかも!と思い切って担当の先生に連絡をした。
普段の私なら、あーあ、誘われなかったなあとがっかりして諦めてしまったところだったけれど、大勢の人の前でプレゼン(話)をするのは良い機会だし!あまりやったことないし!と、勇気を振り絞れたことが、まず嬉しかった。
それから数日経って、お願いしますとのことで連絡が返ってきて、正式に講話をすることが決定した。
最初は自分の受験期を振り返って、教訓や苦しかったけれどなんとか合格したことなどを伝えるつもりだったが、私のための講話ではないと思い返し、専攻の建築の話と、受験期ごとに大切なことをまとめて、内容を決定した。
帰省直前に、濃厚接種者となり、自宅待機を強いられた。
対面でのOB講話の夢は、叶わなかった。
結局、参加者で私だけ、伝えたいことが有れば紙で配布するのでお願いしますと言われた。
それも前の日の夜くらいに。
話す予定でメモしていた箇条書きを、急いで文章に変え、なるべく分かりやすくまとめ、見直しもせずに5分で提出した。
参考になるところがある場合に、配布していただければ幸いです、と。
間に合ったようで、当日の夜、母校の3年生である従兄弟から感想のLINEをもらった。
配ってもらえたようで、ひとりでも役に立ったということがわかって、ほっとした。
後日、感想や質問をたくさん添付した感謝の連絡を頂いた。
思っていたよりずっと、真剣に読んでもらっていて、嬉しい感想をたくさん頂いて、対面での参加は叶わなかったものの、参加できて本当によかった。
質問に再び長文で真摯に答えて、私のOB講話は終了した。
本当に大したことない2年前の一受験生の話だが、もしかしたら参考になるところもあるかもしれないので一応載せておく。
OB講話
はじめまして
a大学 ・学部 ・学科 建築学コース 2年 ・です。
私からは、2つ、建築学についてと受験についてをお話しします。
○建築学
建築学は大きく分けて3つの分野に分かれています。
意匠、構造、環境設備の3つです。
①意匠
意匠とは、建物の図面を書いて設計する分野です。
設計の授業にはエスキスというものがあります。
エスキスとは、自分の設計した建物を先生に見てもらってアドバイスをもらうことです。
このエスキスが週に一回あるため、私達は図面と模型を作って提出し、いただいたアドバイスを参考にして、毎週図面を変えたり、模型を作り直したりしなくてはならないので大変です。
最終的には一枚の大きな紙にまとめて、プレゼンをします。
(1番最初に設計したものなのでお恥ずかしいところばかりですがこんな感じです。)
"実際には、私の設計のプレゼン用紙と模型の写真を載せました。本来は持っていって実物を見てもらう予定でした。
本当に大したことはないけれど私は高2で行ったオーキャンで先輩方の設計を見せてもらって感動したので、オーキャンに行きづらい今、少しでも役に立てれば…と思って…"
②構造
建物が建つために必要な計算を行う分野です。
デザインだけでは建物は建たないので、意匠の人がしたデザインをいかに実際の建物として成立させるか考える、大切な分野です。
例えば、一本の柱があったとき、この柱にどれくらいの力がどの方向からかかったら、折れてしまうのか、曲がってしまうのか、などを計算して考えるのが構造です。
③環境設備
照明や、エアコン、風、日射など、快適な空間を作るための分野です。
例えば、教室にある照明を考えてみてください。
高校生の皆さんが、快適に勉強するために必要な明るさはどれくらいなのか、その明るさを達成するためには、どれくらいの大きさや強さや色の電球がどこに、どれだけ必要なのか考えるなどをするのがこの分野です。
ちなみに、a大は構造が強い先生が多いと言われています。
私の思う建築の面白いところは、自分の設計ひとつで人の意思や行動を変えてしまうところです。
例えば、簡単な例をあげると、ドアノブを想像してみてください。
たまに、おすのか引くのか表示(「pull」とか「押す」とか)なしではわからないドアって、ありますよね?
また普段、私たちは、「これは押して開けよう」と考えながらドアを開けることはしないと思います。
なんとなく、何も考えず無意識にドアを押したり、引いたりしていると思います。
では、無意識にドアを押せるようにするためにはどのような形のドアノブをつけたら良いでしょうか。
こんなふうに、とても細かいところでも、大きなところでも、芸術性を求められるだけでなく、建築は人々の生活に密接な関わりがあります。
大変だけれど、とても面白い学問だと思います。
○受験について
☆2年生までの成績について
1年生の時は順位が学年で半分以下になることもありました。
2年生でなんとなく志望大学を意識するようになってからやっと70番台以上(よくて30番以内)を取れることが増えてきました。
☆志望について
高校2年生の時に色々な大学のオーキャンに行きました。
その中で、このa大の建築を見た時に、2年後私はここにいるなと直感で思って、キラキラして見えて、建築学科にすること、志望はa大にすることを決めました。
しかし、受験生になるちょうど皆さんの今くらいの時期に、よく考え始めて、せっかくなら偏差値ももっと高くて有名な教授もいるb大学に行けるなら行きたい!と思って、b大を志望校に変えて、勉強を始めました。
なので、センター前までずっとb大志望でした。
ここから時系列に沿って話します。
☆2年春休みから3年6月くらい(行事や部活が終わり、ひと段落ついたころ)まで
私は下克上(私なんかがb大を目指してしまって申し訳ない、くらいに思っていました)でb大に受かってやる、と思っていたので、この時期は周りよりはモチベーションが高かったです。
*この時期にやった方がいいこと
①2年生までにできないところがないかの確認と、苦手潰しを始める
難関大学を狙おうと思えば思うほど、共通テストレベル以下の知識の分野があると、後々足を引っ張るので、底上げを早めにしておくといいんじゃないかな、と思います。
忙しいと思うので、苦手な分野を把握するだけでもやっておくと違うと思います。
②長時間勉強してみる
受験は休みがありません。
長時間勉強したことがあっても、それが毎日、となると慣れるまでには時間がかかります。
早め早めに勉強時間のリズムを身につけておくと、効率が上がるんじゃないかな、と思います。
③朝型か夜型か試してみる(後ほど説明します)
☆夏休み
私は、b大を目指しているという事実で、早く難しい問題をやらなきゃ、と焦ってしまって、基礎があまりできていないまま難しい問題をやったり、何を勉強すればいいか分からなくなってしまった
*夏休みにするべきこと(ひとつ)
①基礎をとにかく固めること
(志望大学にもよるが)ここでセンター(共通テスト)レベルの問題をある程度は簡単に解けるようになっていないと、2次試験の問題などできるわけがないし、逆にそれができれば2次試験の問題に対応できるようになります。
受験において夏休みは大事だと耳にタコができるくらい言われると思いますが、本当にその通りで、夏休みの期間努力ができれば、自信にもなります。
私の見ていた限り、まさに夏を制す者が受験を制すのごとく、成功している人がたくさんいました。
やることやノルマを決めて、突き通してやっていくと必ず後で生きてくると思います。
私はこの夏休みが不完全燃焼で終わってしまい、ものすごく後悔しました。
☆9月からセンター前まで
主には2次試験の勉強(b大の過去問)をしていました。
皆夏休みが終わって、少し気が抜けるだろうから、私は皆の2倍勉強して、努力して、皆の夏休みの頑張りに追いつこう、追い抜かそうとしました。
具体的にはこんなスケジュールでした。
授業が終わった後補講に参加
↓
補講の後塾(私は行っていた)に行って23時くらいに帰宅
↓
2時3時まで勉強
↓
朝5時くらいに起きる
朝イチに学校に行って勉強をする
↓
授業
というように明らかに無理のあるスケジュールで勉強をしていました。
結果、睡眠時間が短い上に朝に勉強するのは合っていなかったので、本来なら力が発揮できる夜も眠くて効率がとても落ちました。
それだけでなく、精神面でも、モチベーションが落ちて、不安なことばかりになりました。
*ここから言いたいこと
①睡眠時間大事
私も散々睡眠時間は大事にしろと言われていましたが、それでも時間がないと思えば思うほど、削れるのは睡眠時間くらいしかなくて、削ってしまっていました。
本当に真似しない方がいいです。
②自分が朝型か夜型か試して確立しておく
最初の方の話にあった通り、大抵の人はどちらかに向いていると思うので、確立しておくと、睡眠時間も取れるし勉強の効率も上がります。
③(大学にもよるが)2次の勉強は難しくてダラダラとなりがち
試験時間とも照らし合わせて時間を決め、できなければ潔く諦めて解説を見て理解し、次は解けるようにすることに時間を費やした方が良いです。
☆本番
センター前くらいから、自分が本当に行きたいのはどこなのかをよく考えていて、
私の気持ち的に、b大よりずっとa大が自分のいる場所だと思っていたこともあり、aで勝負しようとセンター後に決めました。
(b大の方が難易度はもちろん高いが、私のセンター結果とそれぞれの配点を見比べると受かる確率的にはほぼ同じくらいだったと思います。)
センター後からは1ヶ月でa大の過去問を10年間分一気にやり遂げました。(ちなみにb大の過去問は3ヶ月くらいで5年間くらいしかできませんでした。)
それが自信にもなったし、問題が解きやすい(合ってた)こともあって、この1ヶ月が受験生活の中で1番うまく勉強できた1ヶ月になりました。
本番は時間の許す限り絶対にペンは置かないくらいのつもりで全然分からなくてもとにかく書き続けました。
合格できたのは、分からなくても分かるところまで一生懸命回答を増やしたおかげだと思います。
*ここから言えること
①時間がないなんてことはない
時間がないと思って、絶望的な気持ちになって諦めそうになることは何度もあると思うが、焦らず諦めず努力すれば勉強時間なんか巻き返せます。
(だからといって最初の方に手を抜くのは×ですが)
②試験中はなにがなんでも諦めない気持ちと緊張を大事に
どうしても受かりたいんだ、という熱意が伝わる試験用紙を見たら大学側もきっと受からせてあげたくなるのでは、とおもっています。
根性で書きまくることはとても大事です。
なにがあるかわからないから!
・総合して言えること
①限界は決めるべきじゃない
私も学年内でそこまで頭がいい方ではなかったけれど、b大やa大を目指して勉強していたら、実力はつきました。
今は、「無理かも」と思わずに、志望して、頑張ってみることが大事です。
②諦めないこと
当たり前だけれど、勉強の時も、試験の時も、絶対に諦めない気持ちや、最後の足掻きはとっても大事です。
意味ないだろうと思っても、休み時間の5分に単語を確認するとか、そういう小さなことをぜひしていってください。
③自分を信じること
特に、模試や共通テスト対策が学校で始まると点数とかを自慢するように言う人が増えます。
これは仕方のないことですが、正直、終わったからこそ言えることで、自慢して浮かれていて足元をすくわれた人をたくさん見てきました。
戦うのはクラスの仲間ではなく、自分自身と全国にいる同じ学科を受ける人たちです。
自分も言わないし、人に流されないように強く意思を持ってください。
また、模試などは特に、点数より内容が圧倒的に大切です。
点数で一喜一憂するのは誰でもそうだし、仕方がないけれど、そのあと、内容をしっかり復習することが大事です。
正直、私は自分を信じることが出来ずに、周りの言葉に何度も心を折られてしまったので、みんなには負けずに強くたたかってほしいと思います。
○最後に
このご時世、うまくいかないこともたくさんあると思います。
頑張っていたのに、大会や発表の場を失ってしまった先輩も見てきたと思うし、楽しみにしていたのになくなってしまったこと、入学してすぐに自宅待機など、悔しい思いをしたこともたくさんあったと思います。
今後、どうなるかも分からないけれど、
私が大学生になった今、思い出すのは、
部活なら大会や発表の当日よりも仲間と一緒にそれに向けて努力したりワイワイしたりしたときだし、
勉強なら、朝イチの誰もいない教室、一生懸命最後まで残って勉強した塾とか、学校でたくさん質問してお世話になった先生などです。
また、これまでに受験勉強のお話をたくさんしたので気が滅入ってしまう方もいるかもしれませんが、高校生活で大切なことは受験や勉強だけでは絶対にありません。
大切に思ってくれる周りの人を大切に、今できることを精一杯して、楽しい高校生活、満足できる高校生活を送れることを願っています。
ありがとうございました。
頂いた質問への回答も一応載せておく。
○心が折れそうになった時
私は心が何度も完全に折れました。
そういう時は、一旦休みました。
モチベーションを上げる方法としては、
・志望大学に行ってみる(コロナ禍で難しいかもしれないが)
・物件探しをする(おしゃれな部屋に住みたくて探してた)
・大学付近の行きたいカフェや観光地を探す
・やりたいことを紙に書いて封印する
・専攻したい学問について調べる
などをしていました。
心が折れることは何回もあると思います。
そういう時は、目標を下げたくなったり、行きたいと思っていたところに行きたいと思えなくなったりするかもしれません。
目標より、したくないこと、自分がこれは譲れないと思うことを考えてみてください。
また、今の努力が今後の諦めたくないという気持ちにつながると思って、その時できることを一生懸命やってください。その時出来ることは必ずしも勉強をたくさんすることだけでは無いと思います。
あとは周りの人をたくさん頼ってください。
心が折れてもなんとかなります。
○地理の勉強方法
私も地理は苦手でした。
地理は、知識同士の結びつきが多くある教科だと思います。なのに、知識がごちゃごちゃとしていて、どれがどうつながって解答を導き出せるかが掴めなかったり、解答を導き出すまでの考え方がなかなか身につかなかったりするのだと思います。
インプットとしては、参考書等を使うのが1番いいと思います。
情報が整理されているので、この地域ならこの果物をこういう民族が育てている、というように知識が頭の中で繋がりやすくなると思います。
友人は「村瀬のゼロからわかる地理B」という参考書を使っていました。
また、同じ大学、学科の友人はYouTubeで「tryit」を繰り返し見ていたそうです。
私は塾で、系統地理の短期の講座をとりました。
アウトプットとして、やはり過去問や擬似問題をたくさん解くのがいいと思います。
解答が充実しているものを選んでください。
答えだけが淡々と書いてあるものではなく、考え方や導出を細かく書いてあるものです。
解いたら、答えはもちろんですが、導出の部分をたくさん読み込んでください。
分からなければ、しつこく先生に質問するのも手だと思います。
私の知る限り、地理は後々点数が取れるようになってくる教科だと思います。
だからといって油断してはいけないけれど、焦らず知識を整理していくと、共通テスト前くらいには十分点数が取れるようになっていると思います。
頑張ってください!
○朝型にした方が良いか
私が思うに、朝型がいいとされているのは、実際の試験が始まるのが朝だからで、当日力を充分発揮することができるというのが一つにあると思います。
ネットの情報ですが、試験の3時間前くらいに起きるのがいいそうです。
両方ともメリットもデメリットもあると思います。
なので、うまく夜型のメリットを取り入れて朝型のデメリットを受けないためには、先におおよその試験時間を調べてみて、それの2,3時間前に起きれる夜型にしたらいいのかなと思います。
私の場合だったら試験は大体10時くらいからだったので、7時くらいに起きるとして、5,6時間睡眠をとるとしたら1時遅くて2時までに寝る
というスケジュールで勉強したらちょうど良かったと思います。
私は朝は全然頭が働かないので、基本は夜型で勉強していましたが、特に支障を感じたことはありませんでした。
ご自身でメリットとデメリットを改めて調べていただいて、やはり朝型の方が良いと思えば、朝型に変えていくというのは手だと思いますが、私は素直に自分が勉強しやすい方にすれば良いのかな、と思います。
○朝型、夜型の決め方
私は、自分で試して決めたというよりは、生活習慣的に夜に勉強することが多くありました。
朝の方が良いという情報もあったので、朝型を試してみようと思って、早く寝て早く起きて勉強するというのを何度か試しました。
しかし、早く寝たところで起きれなかったり、起きても眠くて集中できなかったり、ということが多く、続かなかったので、夜がいいな、と思いました。
大きく紹介してしまったので、絶対にどちらかにしなくては!と思われてしまっていたら申し訳ないのですが、
勉強時間と睡眠時間をうまく確保するための方法の一例なので、「どちらかに決める」というよりは、勉強スケジュールを考えるというのを意識してもらえたらと思います。
どちらかにした方がいいと感じたら、朝型と夜型の勉強スケジュール、2つ作ってみて、3日間ずつで挑戦してみる、とかはいかがでしょうか。
○睡眠時間について
私は受験期は5時間半が効率が落ちるギリギリだったと思います。
基本的には6時間から7時間が良いと言われているそうなので、7時間はちょうど良いと思います。
また、6時間未満の睡眠は泥酔状態で勉強しているのと同じだという情報を聞いて驚いた覚えがあるので、6時間以上は取った方が良いと思います。
人によって異なると思うし、私は専門家ではないので正しいかどうかは分かりません。
しかし、私の体験上でも、6時間以上は取った時の方が効率が良かったです。
○建築は男社会か
現時点では、そう感じることはあまりありません。
確かに、男性の方が人数は多いですが、理系のクラスとほぼ同じ比率ですし、工学部の中では女性は多い学科です。
また、妹島和世さんという有名な建築家は女性ですし、a大にも女性の教授もいらっしゃいます。
設計的な意味では、女性の方が男性よりも優雅で美しい設計をすると感じることもあります。
現時点なので、実際企業に就職したら状況は変わるかもしれません。
それはもう、先になってみないと分からないです。
もしも実際は男社会だと気付いてしまっても、建築を勉強したからといって、建築を職業としなければならないわけではないので、いつでも道は変えれると思って、今はやりたいことをやってみたらいいと思います!
○自主学習を睡眠時間を削らずにする方法
論点がずれてしまいますが、そもそも、塾では、自分のしたい勉強ができていないということですよね。
塾での勉強がしなくてはならないもの、になってしまっているのかなと思います。
私も似たような感じでした。
塾も学校も自分自身も半信半疑だったので、勉強時間もなければどれに重点をおけばいいのかわかりませんでした。
なので、まずは信じれるところを決めるといいと思います。
いくつか、案を出しておきます。
①塾を信じて自主学習はしない
塾にも確立された年間スケジュールのようなものがあると思うので、それを信じて、今自分がしなくてはと思っているところは後回しにする
②(無理だと思うが念のため)塾をやめる
③塾が自分で学習を進めるタイプ(通信)
塾にいる間に、自主学習をする時間を設ける
(22時までの塾なら21時から22時までの1時間は自主学習をする等)
または週に1日だけ、塾に行かずに自分のしたい勉強をする日を作る
④授業の時間が拘束されているタイプ(集団など)
①または
12時から1時間〜2時間程度のみ、自主学習をする、土日をうまく使う
夜型とは言っても、朝起きて学校に行く時間を考慮したら遅くても2時くらいには寝た方がいいと思います。
なので、短時間ではありますが集中して、毎日やることを習慣づけたらいいと思います。
解決策を提示できているかどうか分かりませんが、睡眠時間を確保した上でも、使える時間は意外とあります。
例えば、休み時間や、移動時間、ご飯を食べる時間、など、記憶系はそういったほんの少しの時間でも利用していくと、ちりつもで大きな時間になるのでうまく活用してみてください。
せっかく塾に通っているので、塾を義務じゃなく手段になるように使い方を考えてみてください。
応援しています!
と、こんなに自信満々に受験生活について話し、回答にも答えているけれど、私の受験生活は散々だった。
習い事や部活を続けながら勉強をしていた6月頃までは、やる気もモチベーションも高くて、すぐには結果は出ないものの、周りよりかなり一生懸命勉強していたと思う。
最初の撃沈は、夏の模試。
まだ知識も浅い中での難易度の高すぎるb大の模試は、ダメージが大きかった。
また、夏休みに完全燃焼できなかった後悔もあり、2次試験の教科数がa大とb大で変わることも考慮し、志望をa大に下げようか本気で考えた。
周りから、まだ早いと励まされ、志望はb大のまま、2次の勉強もb大の過去問に挑むことに決めた。
OB講話の中にもあったように、無理のありすぎるスケジュールで9月、10月と勉強していたからか、模試の多い時期で自分のできなさや結果に落ち込むことが多かったからか、とてもナーバスになっていった。
私には、「塾で勉強済みなので学校の授業は全く聞かずに自学の時間にする」、「塾で勉強済みではあるが不安なので授業をきちんと受ける」のどちらかにすることができなかった。
無視され続けながら授業してくれる先生にも申し訳なかったし、自分の知識にも実力にもこれっぽっちも自信などなかったので、「授業を聞きながら自学をする」という結論に至った。
どちらも集中できず、頭に入らない時間が日中の間ずっと続くというのがなによりも苦痛で、学校に行くのが本当に苦痛だった。
また、センター対策が始まるようになると、「b大c大を目指すような奴らはこれくらいの知識はないと」「これくらいの点数は取れてないと」という先生の言葉攻めや、クラスメイトの点数自慢、そういったことに奮起できるほどのメンタルはもうなかった。
おそらく双極性障害の鬱期に突入し、何もかもマイナスに考えるようになった。
何度も学校を休みたいと訴える私に、両親は行きなさいと愛故に常に言ってくれていたが、
ある時、「今日は絶対に休む」と言い張り喧嘩している最中、私が倒れてしまったことがあってから、学校に休みの連絡を入れてくれるようになった。
毎日朝から夜まで泣き続け、たくさんの励ましや提案も全て納得がいかなかった。
・b大のもっと受かりやすい学部を目指すこと
・b大を諦めてa大にすること
・b大をとりあえず最後まで目指して受けて、それでも無理ならば後期で頑張る、または浪人すること
・今年は受験をやめて浪人して来年頑張ること
・大学は行かないこと
両親は、私がしたいようにすればいいと言ってくれていて、勉強なんかしなくてもいいと励ましてくれていたが、勉強をすることもしないことも、どちらも許せなかった。
皆が学校にいってセンターに向けて士気を高めて勉強に集中している中、気が向けば勉強をしたり、何もせずゲームしたり、泣いていたり、図書館に行ってみたり、当たり前の受験生になれなかったことを心から悔やんだ。
勉強道具も何もかも全て学校に置き去りにしていたことや、模試の結果が返ってきたこともあって、1週間に一度くらいだけ、学校に行っていた。
その時もらった模試の結果が、それまでで1番よかったこと、仲良くしてくれていた友達がふざけて「また1週間会えないね〜」と言ってくれたこと、その2つが大きくて、少しずつ元気を取り戻していった。
とは言え、おそらく全ての受験生が1番本気で勉強する冬休み、私は自分の気の向く時だけ勉強をし、絵馬には志望大学に合格できますように、と書いた。志望大学はどこか、その時はもう分からなかった。
センター試験当日、一応b大志望ではあるが、もう別にどうでもいいや、と思いながら試験を受けた。
大嫌いだったセンターの勉強をしなくていいということが何より嬉しくて、浮かれたまま試験を受けた。
結果、1時間目の地理でマークミスをした。
当時の私にとって、志望大学の配点的に最も重要だった地理で、だ。
ついでに配点的に理系のセンター対策はあまりしていなかったため、センターの地理が重要でセンターの理系は必要のないb大も、理系の点数がきちんと必要なa大も、どちらも難しい状況になった。
センター試験を終え、志望大学をもう一度最後に見つめ直した際、
・b大とa大の合格する確率はほぼ同じだろうということ
・1番最初の自分の気持ち
・その後1ヶ月のやる気の出る具合
を考慮した結果、a大を目指すことを決めた。
ちょうどそのあたりでおそらく躁期に突入した。
結果、a大に合格することができた。
きっと私の双極性障害は、この受験期のストレスで激しさを増し、その後の大学生活に多大なる影響を及ぼしてきた。
鬱になって、不登校になって、受験もやめようと思ったし、大学に入ってからも何度も何度も受験の夢を見るけれど、
たった人生の大したことないひとつの行事を、こんなにも憎ませてくれて、ありがとう、受験、とは思う。
私が、その時出来ることは必ずしもたくさん勉強することだけではない、と言えたのは、本当に苦しい時期を一生懸命乗り越えた当時の私がいたからだと振り返る。
そして、決して私だけの成果ではなく、素晴らしい環境に置かせてくれて支えてくれた周りの人たちに本当に感謝している。
こんなに鬼長い文章、誰がここまで読んでくれるのだろうか、と思うけれど、本当にただの自己満。ごめんなさい。
それと、賛否両論あることは知っている。
これを読んで、私を恨む人もいると思う。
私はすごくない。何にもすごくないし、自慢できることなんか何もない。
だけど自分だけは当時の自分を褒めてあげたいと思わせてほしい、ごめんなさい。
もしもこれを読んだ受験生がいたら、勉強や結果だけが全てではないことを頭に入れて、自分のためや支えてくれる誰かがいるならその人のために、頑張ってほしいな、と思います。
全ての受験生の今後の人生が、なんだかんだでキラキラと輝きますように!