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父89歳の誕生日を祝う
父の89歳の誕生日を祝った。
非常に顕著な認知症があり、短期記憶が激しく抜け落ちるが、とりあえず体は元気!風邪を引くこともなく過ごしてくれている。
当初、拒否していたデイサービスも今は機嫌良く週3日、通所できている。
入浴時の事故の心配がなくなり、栄養バランスの良い昼食を他の通所者の皆さんと一緒にとれ、日中を過ごせていると思うと、とても安心だ。
母を喪い、
「お母さんがいてくれたらなぁ。俺はなんぼでも世話するのに。なんで死にやがったんや。」
と口癖のように繰り返すが、過剰に気落ちすることはなくホッとしている。
さて、そんな父の誕生日をどう祝うか。
昨年はコロナで外食はとても無理だったが、今年は今のタイミングならば行けそうだ。
来年は90歳の卒寿祝いになるが、…果たして外食へ連れ出すだけの体調を維持してくれているかどうか…。
今なら父はとりあえず何でも食べられる。外食する体力もあるだろう。
…ならば、盛大に!全力で祝おうじゃないか!!
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あべのハルカスの大阪マリオット都ホテル、57階レストランzkを
高齢の親との会食の場として選ぶのには理由がある。
まず、アクセスが良いこと。
電車の場合も駅からの移動が最短で済む。車ならば地下駐車場からそのままエレベーターに乗れ、大変スムーズ。
移動で体力を消耗させないのは重要だ。
そして全館バリアフリーで安心。
以前、車椅子の母や義父との食事の際も本当に助かった。
通路が広く、段差がない。お手洗いも広い。
zkは各テーブルの間が広く取られているのも高齢者連れにはありがたいポイント。
コロナ対策としてはもちろん、
年寄りは耳が悪く、どうしても大きな声で話しがち…。理解力も低下しているので説明を繰り返す必要があるので静かに会食が難しいのだ…。このご時世、非常に気を遣う。
その点、そもそも隣のテーブルとかなり離れているゆったりした空間だと気が楽。狭い店だと追い出されかねない…。
和食の絶景弁当は、高齢者にも食べやすく作られており、色々なものが少しずつ綺麗に盛り付けられている。
以前の献立より、高齢者にも対応できるよう更に工夫されたと感じた。
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年齢と共に食欲低下気味の父、
「俺、こんなに食われへん。」
と言いつつ、お料理に興味津々!
私が写真を撮らせて〜!と言うのも待てずパクパク。8割は食べてくれた。
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それに父は高い所からの景色を眺めるのが好きなのだ。
あべのハルカスができて間もなくの頃も父が「行ってみたい。」と言うので、母を車椅子に乗せて展望階へ連れて行ったこともある。
地上300mの絶景に少しふらついていた。
60階の展望階はド迫力の眺望で刺激が強い。
57階のレストランは、ほぼ同等の景色を食事をしながら、のんびり眺められるのが良い。
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それにね、眼下すぐそばに見える一心寺には母の納骨をしており、
窓から降り注ぐ明るい日差しが母の笑顔のように感じられるのだ…。
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ホテルランチは無論、値が張る。
一休サイト等の割引を使ったとしても。しかし、60階の展望階へは1500円の入場料が必要なわけで、
混み合うこともなく、ゆっくり眺められる利点をプラスして差し引けば、食事代がお値打ちに思えてくる。
何度も外食へ連れ出せるのなら手頃な店を選ぶが、
年に一回の誕生日祝いならば…記憶に残るものにしたい。
…父の記憶は抜け落ちるが、私たち家族はずっと覚えているからね。
それに…
記念の写真をスタッフさんが撮ってくれ、印刷してプレゼントしてくれるので、その写真に説明書きを添えて父の目によく入る実家の冷蔵庫に貼っておいた!
忘れても、なかったことにはさせないよ、お父さん!
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