見出し画像

ダミアン・ハーストとはどんなアーティスト?


ダミアン・ハースト(Damien Hirst)は、1965年6月7日にイギリスのブリストルで生まれた現代美術家であり、特に「ヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YBA)」運動の中心人物として知られています。彼は、死や生をテーマにした作品で広く認知されており、そのスタイルはしばしば物議を醸しています。

ハーストはリーズで育ち、1984年からロンドンに移住し、ゴールドスミス・カレッジで美術を学びました。在学中の1988年には、自主企画展「フリーズ」を開催し、これが彼自身や他の新進アーティストたちのキャリアをスタートさせるきっかけとなりました。この展覧会は、後にYBAとして知られるアーティストたちの誕生を示す重要なイベントでした。

1991年には初の個展「In and Out of Love」を開催し、生き物を使用したインスタレーション作品などが展示されました。彼の作品は、愛や死といったテーマを探求するものであり、特にホルマリン漬けにした動物を用いた「Natural History」シリーズが有名です。

代表作
Mother and Child, Divided: 1993年のヴェネツィア・ビエンナーレで発表されたこの作品は、牛と子牛がそれぞれ縦に切断されてホルマリン漬けにされたもので、大きな衝撃を与えました。この作品によってハーストは1995年にターナー賞を受賞しました。

The Physical Impossibility of Death in the Mind of Someone Living: 1991年に制作されたこの作品では、ホルマリン漬けのサメがガラスケースに収められています。この作品もまた、彼の代表作として知られています。

スポット・ペインティング: 白いキャンバスにカラフルな斑点を描いたこのシリーズは、薬や覚醒剤を暗示しているとも言われています。ハーストはこのスタイルで多くの作品を制作しました。

桜シリーズ: 2022年には「桜」のシリーズが国立新美術館で展示されました。このシリーズでは、西洋絵画史から影響を受けた色彩豊かな風景画が描かれています。

現在と未来
ダミアン・ハーストは現在も活躍しており、アート界で最も影響力のある人物の一人と見なされています。彼の作品は高額で取引されることが多く、2007年にはプラチナとダイヤモンドで覆われた頭蓋骨「For the Love of God」が約1億ドルで販売されるなど、その価値は非常に高くなっています。

また、彼はNFTプロジェクト「The Currency」など新しい試みにも挑戦しており、現代アートシーンでの存在感を維持しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?