囀る鳥は羽ばたかない 51.52話と56.57.58話を比較して
58話を読んですぐにnoteを書くこともできたのだが、今回はだいぶ寝かせた。
自分のメンタルサイクルとか含めてブレをなくすためだ。しかし残念なことに相変わらず同じ感想である。なんならもう悲しみ通り越して萎えである。
わかりやすい言葉で言えば「うわぁ…マジこれどうすんの…百目鬼なんしとん…」という感じだ。
もちろん話がつまらないとかそういう話ではない。めちゃくちゃ面白い。囀るサイコー!ふぅ!
では始めます。
同じsexでこうも違うか?という印象だ。
何度読み返しても56話以降は気持ちが沈んでしまう。
肌色のシーンを見てこんなに落ち込むもんかと思う。多少興奮したっていいじゃないか私!!
え?そういう目でお話の中のセを見るなって?
…すみません、私ほんと高尚とは真逆な人間なもんでそういう目でわりと見ちゃいます。
底辺です。×高さ÷2で面積求めてください。パンツの面積だせます。ウソです。
途中で私の心境が変わったのかな?と思って初めから読み返したが、やはり最新話のsex(回想)はもうやめてくれという気持ちしかない。ただ腹の中がムカムカとしてくる。誰かキャベジン持ってるなら分けて欲しい。太田胃酸でもいい。
言葉を選ばずに言うと私自身はもう2人の関係は終わりだと思っている。最新の3話を読んでダメ押しをされたように思っている。
「また来ます」のあと、来れなければまだ希望を持っていれたかもしれない。
けれど最新話ではそうではなく、その後も矢代の所に来て言葉もなくsexをして帰っていくことが描かれていた。
マジかよ百目鬼。お前マジかよ。
まあ終わりだ、と言ってもラストを予想しているとかではない。脳内の矢代のマブダチギャルのたけむし(発言があたおかなのは百も承知)が今の矢代を見て
「えー…やしろぉ…もうやめなよ。あんた辛いばっかじゃん。」
と、マックかガストで矢代(ギャル友)を心配しながら話をしている感じである。つまり今の時点ではギャルである私は大好きな友達の矢代が辛そうで見てらんないのだ。
矢代にとって百目鬼はすきぴなのはわかる。でも好きだけど辛そうなのだ。
辛い先に幸せがあるかどうかなんてギャルの私にはわからない。浅い知識と経験を全部ひっくり返して今の状況を考えてみたら、もうこの先に幸せが、ハッピーエンドがあるように見えないだけだ。
sexは万能じゃない。っていうかキスも言葉も万能じゃない。全部不確かなものでしかない。
だからいろんな方法でコミュニケーションをとるんじゃないか。
それでもすれ違ったり喧嘩したりするのだ。
それだけってなんだよ。勘弁してくれ。
先程ハッピーエンドが見えない、と言ったがここでふと疑問がわいてくる。
ハッピーエンドってなんだろうか。
幸せとはなんだろうか。
好きな人とお付き合いできたら幸せ?
結婚できたら幸せ?
お金持ちになれたら、社会的地位を得たら?
話が壮大になりそうなのでこの話はあまり深掘りはしないが、少なくとも矢代にとっての幸せというのはなんなのだろうか。
百目鬼と結ばれる…?
結ばれるとは?身体の関係は既にあるなら、好きですと百目鬼に伝えて、百目鬼も貴方が好きですと伝えて両思い、となることなのだろうか。
これがBLというジャンルのお話ならまあそうなのかもしれない。少なくとも多くの読者はそれを望んでいるだろう。
で、それができたら矢代はトラウマも何もかも手放せて昇華できるのだろうか。
…そんなことできる?あれ?そもそもそんなこと可能だっけ?
私自身の話を少しだけすると、今の所特に不自由もなく教科書に出てきそうなごく普通で平均的な生活をする女だ。
幸せか?と聞かれたら、まあそうかも。と答える。
そんな私だが、わりとエゲツない経験がある。お陰様でいまだにふとした時にパニックになったり不安定になることがある。
トラウマなんてそんなもんだ。誰かに愛されようが何しようが消えるもんでもないし、誰かが肩代わりできるものでもない。
少しでも貴方の心の支えになりたい、なんて笑わせるなと思う。ありがたいとは思うけど。
そうだ。まずもって矢代の傷は百目鬼にどうこうできるものではない。それは矢代あんたもうあんたが一生付き合っていかないといけないものだ。あきらめてくれ。
とはいえ、誰かそばにいて欲しい、話を聞いて欲しい、と思う日はある。
だから誰か大切な人がそばにいることは幸せなことだと思う。それは恋人じゃなくてもいい。友達でもいいし家族でもいいし、仲間でもいい。
百目鬼はそれになれると思っていた。
なのにどうして百目鬼自身が矢代の自己肯定感を奈落の底に突き落としてしまったんだろう。
奈落の底に落として自分も堕ちるつもりなのか。
落とすなよ。奈落の底じゃなくて良かったでしょうが。
2人地獄の果てて愛し合うとかそんな話なの?
矢代ってそうしたかったの?そうしたかったのは百目鬼だけな気がしてしまう。
愛ゆえに、独占欲ゆえに…なのかな。
ねえそれって矢代は幸せになれるの?
百目鬼はそんな矢代を手に入れられたら幸せなの?
もしそうなるなら破滅的でドラマチックだと思う。
そういう話も好きだ。なんなら好む傾向にある。
でも囀るは…矢代はそうじゃないんだ。じゃあどうなって欲しいなると聞かれると理想の終わり方があるわけでもない。ただ、地獄で百目鬼の愛だけを啜って生きるような矢代は見たくない。
ただ、矢代には笑って欲しいのだ。
奈落の底から這い上がってこい。自分の足で上がってこい。
次が読めるは夏が終わって秋だ。
どうなるだろうか。また似たようなこと言ってたらごめんなさい。