ゲンキちゃんへ その4
ゲンキちゃんがうちに来てくれたのは今から8年前の11月だったね。
生後2ヵ月のゲンキちゃんは手のひらに乗るくらいに小さくて、まるで生きた宝物のようで、人間の赤ちゃんも動物の赤ちゃんにも接した事のなかった私はまるで壊れものに触るようにそーっと抱いて、その柔らかい感触に感動しました。
小さなゲンキちゃんはまるで人の心が読めるかのように、私の顔色を伺いながら、自分をアピールするかのように賢く甘えてきました。あまりに動き回って危ないので、ケージを買って来て入れても、ギャアギャア泣いて出してくれとせがむし、私が用事をしている間, 部屋に閉じ込めてドアを閉めると、1人にしないでとまたギャアギャア泣き叫んでましたね。しばらくして部屋を開けると、部屋の絨毯があちこち噛みちぎられてました。それ以来、ずっと私の側にいていいよと自由にさせました。なのでどこへ行くのも一緒でしたね。
ブリーダーさんに言われた通り、トイレのしつけの為にお散歩は3、4時間に一回、一日に6、7回は、夜中も欠かさず目覚めし時計をセットして眠い目を擦りながら、ノーベルトと交代で行きました。おかげでトイレは絶対に外でしかしない、お散歩大好きワンちゃんに育ちました。
ゲンキちゃんは引っ張りっこ遊びが大好きで、私の機嫌が良い時をすぐに察知して、オモチャを口に加えて持って来て、遊ぼうって、可愛い仕草をしましたね。怒った事のないゲンキちゃんが、オモチャを渡すまいと必死になって唸っているのがとっても可愛かった。
本当に可愛かった、ゲンキちゃん。
私達、今もずっと一緒だよ。