だらだらヴァンパイヤー2
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この記事は別作品を読んだ上での視点でFGOの世界を考察ではなく妄想した記事です。
今回はヴァンパイヤー戦争の吸血鬼の設定を紹介し、最後にFGOで描きたい意図を妄想してみます。
ちょっと間違って書いている部分あるかもしれない・・・。
でも、どうして書こうと思ったかは型月、FGOに宇宙からくる外敵の設定が出てくると・・・これは、とついつい昔の小説を思い出してしまうからです。
作中の吸血鬼
この作品のタイトルにある通りメインのワードは吸血鬼です。作中に登場する吸血鬼はトランシルヴァニアの山奥にある村を形成している一族をだいたい指しています。ヒロイン・キキの母方の一族です。しかし、作品を追う毎に吸血鬼、それに類似した者・・・同じ者を祖とした一族が存在しています。おそらくもっと世界中に点在していたと思いますが、作中に登場したのは日本のコムレ一族、アフリカの呪術師一族です。
■トランシルヴァニア:だいたい作中メインで出てくる吸血鬼一族。
■日本のコムレ一族:一般的に鬼と呼ばれている。
■アフリカの呪術一族:ブダー(女呪術師の国)とも呼ばれている。
作中に出てくる吸血鬼一族というとこの3つです。
この3つの一族は元々は祖が一緒です。元はムー大陸の王に仕える神官一族であり、王が眠りについた後王が目覚めるまでの間に各地に移動していき残っているのがこの3つの一族でした。
この王というのは誰のことかと言われると、これも詳しく話すと長い話になります。吸血神ヴァーオウと呼ばれています。この人物については1巻のはじめから名前だけ登場し、1巻中盤くらいでどういったものかミルチャの口から語られます。ただその前に宇宙の大昔の話から始める必要があります。
銀河宇宙の二つの文明の死闘
銀河宇宙では二つの文明が存在した。一つの文明を光明神ラルーサの文明、他方を暗黒神ガゴールの文明と呼ぶ。
以下、ヴァンパイヤー戦争1巻(p313~)からの引用です。
ガゴールの文明は奪いつくし破壊つくす原理の文明であり、自然との親密な共存ではなく、どす黒い欲望の衝動に突き動かされて果てを知らぬ自然破壊の道を歩んだ。悪無限的に自己増殖していく巨大な機械と物資の文明を築き、惑星を生態系の死滅に追いやると、次の惑星へと移住し、そこをも汚染と死滅の淵に突き落とした。(略)エネルギー源とするために無数の恒星を燃やし尽くし、さらに資源を奪うため無数の惑星を食いつぶして、ガゴール人は不吉な、しかも強大な星間文明を築き上げた。それは殺戮と破滅の超星間文明だった。
一方、銀河系の反対側ではまったく別のガゴール人とは対極的な原理を持つラルーサ星間文明が発展していた。ラルーサ文明は何より自然との共鳴と共存を原理とした。ラルーサ人もまた恒星間を飛行し、時空間を越える装置を開発していたが、その原理は物質力ではなく霊力にあった。彼らは生物からだけでなく、石や岩からさえ霊的なささやきを感受することができた。他の生き物や物や石や水などとも交感できる不思議な感応力がラルーサ人の文明の源泉であった。
(略)どちらも不死性を実現していたが、ガゴール人の不死は生命を冷たい機械装置に改造することで可能とした。ラルーサ人は体内でゾルーカという奇跡的に旺盛な生命力を持つ流体生物と共存することで不死を可能とした。
そしてこの二つの文明が接触した瞬間に長い戦いが始まった。激しい戦闘の中ラルーサ艦隊の小型戦闘艇が敵の攻撃に吹き飛ばされ戦場から遠く離れた未知の恒星系、緑が豊かに繁茂する青い第三惑星、地球に不時着した。
その艇にラルーサ人の王であるヴァーオウが乗っており、当時地球には旧石器人が生息しており彼らに文化をもたらした。当時としては高い文明で、ムー文明と呼ばれた。
このムーの人々にヴァーオウは自分の中のゾルーカを移植しようとしました。しかし、はじめは拒絶反応がおきうまく行かず、ヴァーオウが次にとったのは吸血行為を行うことで自分の唾液を血管内に注入するという行為です。これにより吸血された人は死を迎え、次に再生を迎える。この時ようやくゾルーカと共存できるようになった。
しばらくしてヴァーオウはラルーサ人と通信を図ろうとしたが、すでに通信を送った場所はガゴール人によって占領されておりガゴール人に地球のラルーサ拠点があると知られ攻撃を受けてしまう。これによりムーは滅びました。
Fate世界において
ここでFateの話をします。Fateの宇宙の話は、この二つの文明の存在(自然共存を原理にする文明、破壊することで存続をはかる文明)を意識して書いているのではないかと考えています。後者はアルテラに関係した例の星か、もしくは異星の神はこの後者の文明を意識していたのではないか。
対して前者の存在ははっきりと示しておりません。ですが、自然共存をはかる文明が今後Fate世界に登場する可能性はありえると妄想しております。汎人類史の今後、白紙化を元に戻す過程において関わってくるのではないかと。もしかすると既に何かしら形になっており、私が読み逃しているだけかもしれません。
自然共存を図る文明を祖としていた者たち、インド組、北欧神話組、日本の鬼、ブリテンの幻想種のいずれかだろうと考えておりましたが、これらは元々地上にいたとも考えられます。北欧神では、後者の文明の一部を解明して作った生命体がワルキューレだったといいます。
元々いた面々は異星の文化と接触して取り入れたのではないか・・・。
この自然は「抑止力」と考えると・・・共存できる人、ほぼいないのでは。
この自然共存を原理にした文明を祖としたのが「ヴァンパイヤー戦争」では吸血鬼でした。今年の夏に月姫リメイクが発表される。吸血鬼の真祖や朱い月の話をみてみるとなんか違う気がしますが、何かしら絡ませようとしているかもしれません。
FGOに月姫キャラを実装させたいと言っていましたし、LB6、7で異星の神に対する対抗策として出す予定だったのでは。とりあえず吸血鬼の設定を履修できるアルクエイドルート、シエルルートだけでも何とか販売をと決定したのは今後のFateに大きな意味があるからかもしれません。でも、これ言うと月姫は月姫で楽しみたいなぁという気持ちもあるので違うとも思っています。
(2021年5月6日、書き足すかも)