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たらこスパゲティの価値観

ときどきたまらなく食べたくなるたらこスパゲティ。子どもたちは魚卵を食べない。以前たらこスパゲティを試食した肌が弱めの長男は「のどがイガイガする変な気分」と親としては怖い反応をしたのでなんとなくやめている。つまり家族で「今日はたらこスパゲティにしよう!」という機会は今のところなくて、私か夫かが在宅での仕事の合間に個人的に食べたくなる嗜好品という位置付け。また急にたらこスパゲティが頭に浮かんだそのときは珍しく家に私だけだったので、しかも打ち合わせと子どものお迎えの合間の15分ほどが食事のチャンスだったのでインスタントのパスタソースを使うことにした。

たらこスパゲティには刻み海苔をかけたい。海苔は和食の食材と信じてる。海苔の添えられたものは箸で食べるのがしっくりくる。でもスパゲティはフォークで食べたい。洋食ならば食後にコーヒーを飲みたい、和食の後は緑茶がいいな。たらこスパゲティは自分のなかでどうカテゴライズしてあげたらよいのだろう。箸かフォークか、コーヒーか緑茶か、が定まらない。

気づかずに構築されてきた価値観みたいなものが自分にもあるんだな。あまりこだわりは持ってないと思ってきたけれど、カバーかけていただけだったのかもしれない。フリーランスになってから、「自分を客観的に把握してみる」ことを試しはじめた。それは、自分の"好き”への感度を上げたいから。誰かがいいと言ったものをいいと思う頭で考える"(たぶんわたしもそれ)好き"じゃなく、自分が"好き!"と思うものを見つけ出すセンサーみたいなものを強くしたいと思っている。好きを見つけるのと、それをどう現実に落とし込むのかはまた別のはなし。そこが新しいものをうみ出すポイントになるのかもしれない。

結局、たらこスパゲティはフォークで食べて、食後には白湯を飲んだ。

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