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質問箱への回答㉑『アトラクターとトラウマについてなど』

いただいたご質問に回答を書き終えて、それからお風呂に入っていま出てきたんですが、そしたらちょっと目眩がして「もしや閃輝暗点!?」と思ったものの、どうやら違ったようです。閃輝暗点はなったことのある人じゃないと説明・理解が難しい症状ですね。片頭痛の前兆として起きる人が多いそうですが、わたしは片頭痛は経験したことがないです。

閃輝暗点はスピリチュアルなことに関係があると考えている人もいるようですが、わたしは多分そんなことはないと思います。芥川龍之介も閃輝暗点持ちだったそうで、彼の「歯車」という作品は閃輝暗点の話だそうです。わたしは読んでないですが。ちなみに閃輝暗点のときに起こる視覚の異変とサイケデリクス摂取時の幻覚を関連づける人もいますが、これもぜんぜん別物です。

さて、今回のご質問はこちらです。今回もFさんからのご質問です。

こちらへの回答は以下になります。


Fさん、こんにちは。今回もご質問ありがとうございます🙂

まず質問内で引き合いに出ている過去の記事はこちらです。

それでは順に回答していきましょう。

トラウマによって優位になっているアトラクターから開放されるには、意識レベルを上げるトレーニングだけでは焼け石に水でしょうか?

まず、トラウマ(精神的外傷)によって意識が低い領域のアトラクターに強く誘引されてしまい、その状態が固着化することは頻繁に起こることです。トラウマではない一般的なケースでは、生まれ持った性質がアトラクターに刺激されて意識を低い領域に押し留めていますが、トラウマの場合、本人が元々は持っていなかったような性質・性格がトラウマによって発現することがあります。これはトラウマを引き起こした事象がなんらかのアトラクターと関係していると考えることができます。

原因の観点からみるとこれらは異なるパターンですが、結果からみるとどちらも同じことです。つまり、どちらのパターンにおいても、低いアトラクターの影響から解放されるためにできることは基本的にはおなじです。

それは

・低いアトラクターの影響力から離れる
・高いレベルのアトラクターフィールドに自らを曝す

の二つです。これはどちらかだけやればよいというものではなく、両方やるべきことですが、その時々においてはいずれかにフォーカスした方がよい局面もあるでしょう。

わたしが以前に説明したことのポイントは、「高い(200以上)アトラクターは意識レベルを上昇させる浮力として働く」ということと「低い(200未満)アトラクターは意識レベルを下げるおもりとして働く」ということです。ですから、高いアトラクターの影響が強い環境にあれば意識レベルは高まる方向にありますが、問題は低いアトラクターのおもりがどれくらいの重さかということにあります。

意識レベルを上げるトレーニングに一生懸命取り組んだり、高いレベルで測定される事物に積極的に触れるようにしていたとしても、問題となっている低いアトラクターのおもりが重大であった場合は、なかなかその効果は上がらないでしょう。しかし焼け石に水かどうかは、この低いおもりがどれほどの重さ、大きさであるかによるので、一概にそのようなものだと考える必要はありません。

基本的な考え方としては、こんな感じです。

さて続けましょう。トラウマにも色々なケースがあるかとは思いますが、それがなんらかの問題を引き起こしている時点で、低いアトラクターを強力に刺激してしまっていると考えるべきでしょうね。先ほど説明した通り、こういう場合はたしかに意識レベルを高めるための取り組みが実を結びにくいかもしれません。ですので、真っ先に取り組むべきなのはトラウマそのものへの対処となります。

わたしは以前マッサージセラピストをしていました。自分で言うのもなんですがかなりの腕前だったので、たいへん多くのお客さんに喜んでもらうことができました。しかしながら、マッサージでは肉体的な苦痛は癒せたとしても、心の苦痛、つまりトラウマやその他のメンタルの問題に対しては間接的な効果が多少あるくらいで、根本的なアプローチにはなり得ません。

でもマッサージに来られるお客さんをよく観察していると、その人たちがいつも肩こりや腰痛に悩まされている原因は心の方にあることが段々分かってきたんですよね。しかし、その当時のわたしにはそれに対してどうすることもできませんでした。まあ、マッサージセラピストがどうこうする必要もなかったわけなのですが、わたしは自分のことをヒーラーであると認識していたので、このままでは駄目だという思いがあったのです。

今まで自分の心の傾向(共依存とか愛着障害)を把握して、さまざまな取り組みをしてきましたが、余計にその心の傾向に執着してしまい、正直終わりがないな……と(インナーチャイルドワークとか)感じて、ある時期から放棄しています

そういうわけで、実はわたしもインナーチャイルドやコア・トランスフォーメーションなどといったワークについてもすこし勉強したことがあります。そうしたことの詳細については触れませんが結論からいうと、確実に効果のあるものは見つかりませんでした。おっしゃる通り、こうしたワークには知らず知らずのうちに問題とそれに取り組んでいる自分への執着が生まれてしまうリスクもあります。

そもそも原因がなんであれ、トラウマの問題はエゴの次元における問題です。そして、このようなセラピーやワークもエゴの次元に働きかけるものですね。『問題はその問題が発生した次元では解決できない』とはアインシュタインの言葉だそうですが、つまりそういうことです。うまく行ったように見えることはあっても、根本のところでは解決してないことがほとんどではないかと思いますね。

話が長くなってしまいましたが、なにかもっと違うものはないのか――と考えていたまさにそんな時にたまたま見つけたのが TFT(思考場療法)です。

TFTについては In SPIRE で書籍の紹介をしたり、質問箱への回答でも紹介したことがあるのでそちらもぜひお読みください。ここでは簡潔に述べますが、TFTはトラウマを含む心の問題について、心そのもの(=エゴ)ではなく、経穴を通じてエーテル体やアストラル体やメンタル体といった霊的なボディにアプローチします。(※もっとも、TFTではこうした概念を取り扱ってはおらず、代わりに「思考場」という目に見えないフィールドを想定し、そこに働きかけるのだと説明しています。)

つまり、問題が発生している次元(エゴ)よりも高い次元からの解決を図るのがTFTだというわけです。わたしはTFTの初級セラピストの資格しか持っていないので、TFTの使い方をお教えすることはできません。ただ、わたしはTFTのことを霊的な探求者にとって必須のツールだと考えています。べつに資格を取らなくても、一般に入手可能な書籍で学ぶだけでTFTは十分に活用できます。

瞑想やヨガを勧めるマスターは多くいますが、わたしは代わりにTFTを身につけて、探求の道の途上にある障害を自分の力で除去していくことをお勧めします(もちろん、やりたければ瞑想やヨガもやればよいですよ)。そしてもっといえば、そうやって自分で自分を癒やすことができるようになったなら、今度は他の人にTFTを教えてあげればよいと思います。意識レベルとは「人を癒やす能力」ですから、TFTを知って、それを人に紹介できるようになるだけで、その人の意識レベルは高まっているのです。

ともあれ、騙されたと思ってぜひ取り組んでみてください。

とあるインフルエンサーの方が「消化できない過去は消化しなくていい。その思い出ごと周波数を上げて自分自身を幸せにする」と言っていて、その時はなるほど! と思ったのですが、やっぱりそれって違うんじゃない? と思っています

その思い出ごと周波数を上げる!すごいですね😆 引き寄せの法則系の発想なのだと思いますが、周波数は魔法の言葉ではありません。たしかに周波数という概念を用いてさまざまなことを説明できますが、わたしが見る限りでは他の言葉でうまく説明しきれないときに周波数を持ち出してきてふわっとした話にしちゃっている人ばかりです。

もし200以下のアトラクターからの影響から解放されるために効果があったものがあったら教えて頂きたいです。IFだけでトラウマ解消はできるのか……

わたし自身が200未満のアトラクターの影響から切り離されたのは、なにか努力をしての結果ではありません。In SPIRE に書いていますが、ギャンブルと薬物への深刻な依存によって人生が全方向で詰んだときにエゴが完全に降伏して、そこに恩寵の光が射し込んだのでした。

その後、意識の変容がはじまって以降はずっとホーキンズ博士の著作を読んできましたから、個人的にはそれ(博士の本を読むこと)が一番意識レベル向上に作用してきたと思っています。

あと、IFはトラウマ解消には、残念ながら直接的には役に立ちませんよ。もちろん、IFは全体性を知覚できるようにするトレーニングなので、取り組めば意識レベルが向上します。ですので深刻なトラウマでなければ、それだけで解消されることもあるかもしれませんが、目的は別と考えてもらったほうがよいでしょう。トラウマはTFTで手当しつつ、意識レベルの全体的な底上げとしてIFに取り組むようにしてください。

もしくはパラレルリアリティのように、意識が変われば過去も変わるので結果的にトラウマ自体がなくなるのでしょうか? 卵が先かニワトリが先かみたいな質問になってしまいました

意識レベルが上がる(意識が変わる)ことによってトラウマが解消されるとも言えますし、トラウマが解消されたことによって意識レベルが上がるとも言えますね。本質的な話としては、すべては意識の現れですから、常に意識が先です。でも、この物質的な世界では物事が起きるには順序が必要です。したがって見かけ上は、意識レベルを上げる取り組みをしたらいつの間にかトラウマが消えていたということもあれば、トラウマをTFTで克服したら意識レベルが上昇したというケースもあるでしょう。

しかし、これは結果の話ですから、どちらも並行して取り組めばいいだけのことですよ🙂 過去が書き換わるというのは実際に起こり得ることですが、これも結果としてそうなるだけなので、書き換わることを期待するものでもありません。

回答はこれで以上になりますが、参考までにホーキンズ博士がさまざまな事物の意識レベルを測定した結果をまとめた「TRUTH vs FALSEHOOD」という未邦訳の書籍の内容を一部翻訳してまとめられている方がいらっしゃいますので、その記事を紹介しておきます。

ここには意識レベルを高めるために学ぶべきものや聴くべき音楽、訪れるべき場所など、さまざまなヒントが散りばめられています。ぜひお読みください。

お読みいただきまして、ありがとうございました。

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