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歌集『滑走路』より 好きな短歌5選

お久しぶりです。メルシィです。

昨日、人生初(!)試写会を拝見しました。しかも、このご時世ならではのオンライン試写会なるものです。

タイトルは『滑走路』。萩原慎一郎さんの遺作の歌集から着想を得て、作った映画だそうです。

映画の感想は、下記に投稿しました。ご興味があれば読んでいただけますと幸いです。

映画を観る前の予習として、モチーフとなった歌集を読んでみました。

こちらの本はどうやら短歌がいくつかまとまって詩になっているような構成で、類似のキーワードが続けて出て来たりするのが印象的でした。

今日はそこから、自分か気に入った歌とその理由を簡単ですが紹介したいと思います。

ノートには青春時代の悩み事ぎっしり詰まって柘榴のごとし


-p.40

柘榴の比喩がとても好きです。悩み事の生々しさ、痛々しさがクリアな映像として脳裏に思い浮かべることができました。感性が研ぎ澄まされるような歌です。

葡萄狩しているわれらこの手もて「過程」を知らず「成果」もぎ取る

-p.42

こちらも果物関連。柘榴も葡萄も漢字で表しているところが良いなと思います。この歌を読んで、農家の人のたゆまぬ努力の恩恵を受けているのだと、改めて気づかされました。ガーデニングなどにも通じると思いますが、はじめからお花が咲いているものより、種から植えたものの方が、成長した時の喜びもひとしおだなあとしみじみ感じ入りました。

人間も樹木もビルも立っている地球はサボテンのようにトゲトゲ

-p.51

地球儀も、図鑑で見る地球も綺麗な球体なんだけれども、ぐーっと近くづいて見るとトゲトゲしている。よくよく考えてみると当たり前のことに今更ながら再発見しました。特に、人間。地面と完全にくっついていなくてどこにでも行くことができるけど、重力で地球に引き寄せられて地球の一部になっているということが少し不思議な感覚です。

シュレッダーのごみ捨てにゆく シュレッダーのごみは誰かが捨てねばならず

-p.75

これは、最も共感しました。私は社会人2年目の立場で、まだまだ日々の雑務が多いです。もちろんごみ捨てもします。この句を読み、「ああ。今私がしていることも誰かの役になっているんだな」とポジティブに捉えることができたような気がします。

ただ好きと言えばいいわけじゃないのだ 大人の恋は難しいよね

-p.119

高校生だったら「好きです」って告白してから付き合うのがノーマルな恋愛だと思います。でも、大人は一筋縄ではいかない。好きって言わなくても気づいたら付き合っていた、みたいな恋もあると思うんですよね。ベタですけど、言葉だけじゃなくて行動で示すのが大人の恋なのかなって。なんだか偉そうなこと言ってみたけど、未熟な私に真理はわかりません。恋愛マスターよ教えて!笑

以上、好きな短歌5選でした。

皆さんは気になる歌、ありましたか?

ここになくても、本一冊読めば、きっと一人一人に響く歌があるはずです。

少しでも気になったらぜひ手にとって読んでもらえると嬉しいです。



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ここまで読んでいただき、ありがとうございました!!

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